Nikon Z f + Nikon エクステンショングリップ Z f-GR1 + JJC サムグリップ TA-ZF + JJC 延長型アイカップ KE-XT20 (ゴムのみ) + SONY SDXCメモリーカード SF-G128T & SF-M64T ほか 機材 ホビーレビュー

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購入:2023/10 分類:デジタルミラーレスカメラ/グリップ/アイカップ/メモリーほか

ヘリテージデザイン、フルサイズのぜ。 Zfc路線をひきつぎ、シンプルな箱。発売日に届いた。 デフォルトでは、バッテリー&メディア込み700g弱、Z5/Z6/Z6II/Z7/Z7IIとほぼおなじ重さ。フルサイズZはエントリーからミドルまでびっくりするほど横並びだな。もっともZfは高比重の真鍮ダイヤルが嵩張り、軽量化やらスペース確保のため記録メディアがSDとマイクロSDだ。 装着してるレンズは親和性の高いフルマニュアル総金属NOKTON40mmF1.2。純正でZ40mmF2SEが用意されてるけど、こちらのほうが寄れるし最大ボケ量も2倍近いので。 Zfcとおなじく丸窓で、背面液晶は裏返して完全に隠すことができるし、そこも革張りになってまるでフィルムカメラのような感覚で扱うことも可能。 ドレスアップ Nikon エクステンショングリップ Z f-GR1
デザイン優先モデルに付き物の拡張グリップ。カメラ+レンズの重量がZfcとは比較にならないので、剛性の高いニコン純正を選択した。 それと、Zfcから JJC サムグリップ TA-ZFC を拝借。この2種により、片手持ちが難しいZfの物理的な保持力を引き上げる。TZ-ZFCはAPS-C機Zfc用として最長ゆえ、一回り大きいZfでの流用も可能。 ※2024年1月追記
JJC サムグリップ TA-ZF
箱絵はZfc用モデルのまま。中身は保護に至るまですべてZf用にちゃんとなってたので、変だぜ。誤送の原因になりかねない。 Zf専用の追加サムグリップないしサムレストだぜ。TA-ZFC より剛性大幅アップ。ぐいぐい押し込んでもガッチリ。 本体と接触せず、親指がかかる部分にゴムパッドなど最適化。トップ部分も擬革貼られて親和性も満足。ついでにブランド名&型番は装着時にほぼ隠れる箇所へ印字されており、通常使用でほぼ目立たない。そういうの気にする人に格好かも。 JJC サムグリップ TA-ZFC ※買い替えた
Zfでの使用は想定外のため、一部がカメラ本体と接触する。そのため擦れ軽減の対策が必要。適当なゴムシールを貼った。100円ショップなどで売ってる。 こうなる。実用上は現状、とくに問題なし。そのうちZf用にカスタマイズされたサムグリップが出るだろうから、交換するかも。 ※交換したぜ ドレスアップ状態で正面より。 実用性こそ低いが懐古ビジュアルをアップする追加アイテム群。 Nikon ソフトシャッターレリーズ AR-11
フィルム機用シャッターのレリーズケーブル穴に差し込んで、硬質ゴム(エボナイト樹脂)の感触を楽しむ。エボナイトは化学的アプローチから実用化された最古の樹脂で、いまではアンティーク素材扱い。懐古性が重視される万年筆や古着用ボタンなどで継続使用されている。実益はなく、悦に浸る用。 JJC 延長型アイカップ KE-XT20 (右側)
KE-XT20はフジフイルム機用の延長アイカップ。それとニコン純正DK-33を用いる。DK-33は予備を別に買い使用。 それぞれを分解し、黄色い丸のパーツ同士を合わせるぜ。 合体! 元は海外のZ9ユーザーからの報告があり、それがネットを通じて共有されたもの。 フィルム時代やデジタル時代初期に有用だった遮光ゴムの実用性は、ファインダー性能の進化によりすでに失われている。ニコン純正品の提供も旧機種に限られており、もはや自己満足ロマン装備にすぎないけど、テンションはちょっとはあがる、かも。個人差あり。 私がこういう見た目にこだわるのは、ひとえに東方ファンだからだぜ。幻想郷には現代社会で役割を終えたものが幻想入りし、幻想郷の住人に再利用されている。フィルムカメラもそのひとつ。あやや。 メイン機もサブ機もヘリテージデザイン・レトロスタイルになったな。今回のサンプル撮影では普段サブ機に任せてる被写体もみんなZf(35mmフルサイズ機)で写してるけど、この記事後は軽量で機動力の高いZfc(APS-C機)が使われる。 SONY SDXCメモリーカード SF-G128T & SF-M64T & SanDisk 256GB Micro SDXC メモリーカード Extreme Pro UHS-I V30 Nikon Z6II の引退によりそれまでの高速メディアが使えなくなったので、SDカード系を総入れ替えたぜ。前回からほぼ10年、何世代も飛び越えた。ソニーの防塵防水耐衝撃な強靭TOUGHシリーズより、民生用SD最高速128GBモデルをメイン用として、おなじく同ノーマル64GBモデルがZfc用、さらにマイクロSDのほぼ最速に近いサンディスクの256GB。マイクロSDはバックアップを蓄積していき、事故などに備える用。 UGREEN USB-C SDカードリーダー SD 4.0 UHS-II
高速化に伴いリーダーも2023年モデルへ更新。最新のSDカードおよびマイクロSDを高速に読み込めるやつの中級モデルくらい。伝達ケーブル繊維ぐるぐる保護され、長期使用を前提とする安全仕様。 安すぎず高すぎず、安定してメーカー公値の7~8割の速度が出る。10割性能発揮には、PCもリーダーも何倍も価格アップし財布ヤバい。というかマジで相当な金を使わないと公称値とか出てくれない模様。そこそこまでならほんの数千円ていどで済むというのに。この手のアイテムで数百円クラスのアレなやつを使うと、転送データ破損とかの事故が起きる確率がヒャッハー、泣きたくないならケチらない。 俯瞰風景。フィルム機の手触りを意識した真鍮ダイヤル3本は、露出系の設定をそれぞれ操作する専用仕様。撮影モードは基本の数種のみで、ユーザーセッティングモードは存在しないぜ。不便になったけど、それを承知で使うカメラだったりする。 すなわち三脚撮影やフィギュアレビュー撮影、屋外手持ち、屋内手持ちなどは、Zfcとおなじくワンボタンでアクセスできるクイックメニュー系で設定を変えていく。レビュー時点でアイボタンとマイメニュー呼び出し機能の2通り。頻繁に変更するあるいは変える可能性があるものをアイへ、その頻度が低いものをマイへ。レビュー時点で18項目。 軍艦部トップカバー上面で綺麗に並ぶ露出専用ダイヤル群。私の使い方だと基本はオート設定で、ただの飾りと化すが、あえてフィルムカメラとおなじ使い方もアリ。Zレンズのコントロールリングを絞り操作にしておけば、レンズまで含めて前世紀の操作方法になり、撮影体験上の見た目と中身が一致する。気まぐれで現代・懐古の双方の操作を行き来して、適当に楽しむ感じ。
専用ダイヤルをオートから開放しておけば、通常ダイヤルは無効化されるので、操作で混乱を起こすことは少なそう。効かないときは、軍艦部ダイヤルがオートになってないということだから。
Df時代はオート設定がシャータースピードしかなく他ダイヤルはモードごとの優先判定頼り、これと通常ダイヤルとの重複利用による裏技がいくつかあったが、混乱防止にZfでは廃止されているみたい。 それではレンズを付けて写真をみる。まずZfに使うズームレンズは、レビュー時点で3本。フルサイズ超広角・フルサイズ標準・APS-C望遠。タムロンの70-300mmはZfのグリップ力が弱いのと、私が手や腕に炎症の爆弾を抱えてる事情などから運用終了と相成った。 NIKKOR Z 14-30mm f/4 S四隅まできれいに解像するSライン超広角。 テレ端も30mmまでカバー。 ソニー12mm・キヤノン10mm・フジ換算12mmまで拡大している中、ニコン純正のフルサイズ超広角は14mm止まり。社内基準が厳しいようで、なかなか殻を破れないか、あるいは数値上のスペック達成を重視していないか。 実際のところ、超広角域は16~18mmもあれば9割のシーンは事足りるので、安価モデルではその辺りで留めるのが主流。 風景で活躍。 ダイナミック構図も狙える。 30mm端で準広角スナップも。 ニコンZfは手ぶれ補正機能が強力(公称8段)、屋内手持ち撮影を低ISOでしのげる。下は明るく補正してるけど、実際はかなり薄暗い。1秒くらい可能。 昼間の屋外であれば、手ぶれ補正などはとくに関係ない。そうなるとレンズ解像性能の勝負。 目立つスペックこそないが、絞って四隅まで流れずしっかり解像する、無難かつ優秀な超広角。 NIKKOR Z 24-120mm f/4 S最近はフィギュアレビューでの使用も多いが、フィギュアを伴う野外撮影だとメインレンズになる。 なにしろほぼハーフマクロまで寄れるので。 ZfはAFおよび連射がZ6IIより強力で、これまでなかなか写せなかった一瞬をはっきり切り取れる。 もちろん外見イメージからくるのんびり撮影も普通に大丈夫。 Zfは追加グリップありでも保持力は心もとなく、個人的に600gちょいのZ24-120mm辺りが手持ち運用可能な最大重量か。 連射でくいつくシーンをぱしゃり。 寄れるのでメシ撮り楽ちん。 背景より浮かび上がらせるボケ量はあまり大きくはない。 それでもあるていどの範囲の写真を24-120mmのみで撮影可能。 動物AFなど、専用モードを使えば、なにも考えずにピント一発OK。ZfのAFは優秀だ。 ほぼハーフマクロまで寄れるうえ撮影距離による描写力の変化を抑えるマルチフォーカス機能つきで、接写に強い。 そのためフィギュアレビューでもよく使っている。広角~標準域を用いた、自由度の高い構図群を得意とする。 ボケ味などの光学性能はさすがに本家マクロには叶わない。あくまでもサブ。 NIKKOR Z DX 50-250mm f/4.5-6.3 VRZfc使用前提のAPS-C望遠レンズ。ZfとZfcの2台出動時に、Zfcへつけっぱなしになるぜ。フォトショップがAIノイズ除去を実装したおかげで、フルサイズ望遠にこだわる必要がなくなった。 AFの強いZfであれば、動き回る動物をずっとフレーム内に――入らなかった。こういうのは慣れが必要か。 猛禽類 やはりZ6IIで追えなかったものを高確率で追尾しつづける。さすがにZ8やZ9のようにはいかないだろうけど、いずれ出るZ6III/Z7IIIはZf水準のAFや防振を備えると予想されている。 ハシビロさん 望遠レンズのボケ量は大きいな。 AIノイズ処理で、毛並みディテール維持。この機能だけで高感度を恐れずに済む。 低ISOの通常毛並み描写。 ズームのつぎは単焦点レンズ群。Zfc復帰と同時に26mmを始末し、入れ替わりで40mmと50mm。Zfcはカメラ側に手ぶれ補正がなく、レンズ側の防振機能を持たない26mmを使いづらく、パンケーキ型レンズは手ブレ補正ありのZ16-50mmが担う結論となったぜ。長い50mmを買ったのも、Z16-50mmが薄いため。 COSINA Voigtländer NOKTON 40mm F1.2 Aspherical単焦点レンズは絞ればしっかり解像するぜ。 F1.2による強力なボケ量。 さらにコントラスト下がって描写も柔らかい。 F4くらいの絞りでニコンZ純正くらいの解像力とボケ量のバランス良い感じに。 とにかく絞り開放付近の暴れるようなふわふわ描写をどう使いこなすのかが課題。 どの場面でも均質な絵を得るわけじゃないので、ボケ量コントロールと供に、ボケや解像の傾向をしっかり把握し、そのユニークなキャラクターと相対する必要がある。 最短撮影付近は二線ボケが激しいので、それも踏まえた構図配置を考える必要あり。 そういう癖がうまくハマれば、 幻想を手にできるかも。ただし同類の効果はデジタルフィルター加工により普通のレンズでもできてしまうので、ネイティブに得るのにこだわるのか、あと付けで楽に済ませるのかという選択の問題もあるが――見てる側にとってはどうでもいいこと。 NIKKOR Z 50mm f/1.8 S40mmの癖玉ぶりから、思わず買ってしまった。ボケ味で圧倒する。 NOKTON40mmのような幻惑的な柔らかさはないが、描写の大暴れもしない。 無難で優秀な大ボケ。画像加工すればNOKTON40mmの世界も再現可能だろう。フォトショップには世界中の有志による設定やフィルターがゴロゴロ転がっている。 絞ったらだいたいどんなレンズもおなじでちゃんと解像。 逆光。光条描写は表現の一部として使えそう。ズームレンズの逆光描写と比べ、すっきりしてる。 ズームレンズや安価単焦点であればボケのエッジが煩くなりがちな細部ディテールの豊かな被写体を、光学性能で屈服させるZ純正。 ハエトリグサの毛部分が、きれいにボケているのに注目。二線も輪郭もなく、ただすっと溶けるようにボケていく。ヤバいぞZ50mm。F1.8クラスでありながら、20万円以上するような高額帯レンズの描写力を有している。 このレンズの評価はプロ・アマ問わずやたら高い。これまで寄れないからと敬遠してきたが、思わぬ拾い物かもしれない。寄れないなら、寄れるレンズとセットで運用すればいいだけだし。 NOKTON40mmは飾って眺めてニヤニヤする用かな。なにせ先に述べたように、現代レンズでもリング設定を絞りにしておけば、わざわざオールド風味なMFレンズを使わずとも、フィルム時代の操作方法は常時体験可能だ。 NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR Sこのレンズは野外撮影にあまり連れ出さず、ほぼ100%フィギュアレビューのみで使う。 野外撮影はどうしてもレンズ落下などによる破損・故障リスクを抱えるし、勝負レンズとして大事に家のみで使っている。 というよりは、腱鞘炎やら肩の痛み、腰痛などを抱え、あっちが治ったらこっちが再発を延々と繰り返しており、ちょっと無理すれば簡単に体を壊すので、フロントヘビーで長めのレンズを外に持ち出す意欲がだいぶ削がれてるのが大きいか。 おかげで使用回数が多いわりにレンズコンディションはずっと良好なままで、高い光学性能の良質描写を毎度のように写せて幸せ。AFが強化されたZfではAF速度をマックス設定で常用できるようになり、ピントが合うまで早くなった。被写体抜けも減少。これはマニュアルフォーカスがますます減るね。 フィギュア撮影という行為そのものはとっくに飽ききっているが、それでも延々と猿のように継続しているのは、出力した最終データを眺めてなんか嬉しくなる充実があるかだろう。それにアニメなどオタクコンテンツの消費にレビュー活動が一役買っている。 レビュー本文のために、アニメを見る。あるいは興味をもってレビュー後に見るなど。 長時間撮影はZfでバッテリースペースを利用した外部給電が廃止され、USB給電式になったが――いまのところバッテリーのみで写している。バッテリー節約モードで。 ZfcのようなL型ブラケットが用意されなかったので、もっぱら三脚座モドキのATOLLを使っているぜ。Nikonロゴに押し付ける形で固定すると、ネジが緩んでも左右ブレを抑制できる。 押し付け固定で運用するのに合わせて、ゴムパッドで擦れや色剥げを防止。 さらにグリップの小ささから、Zfcのような360度回転が可能。コードレスと合わせ、構図自由度は高いぜ。もっともそういう自在さなんて、最初から三脚座をもつ中望遠以遠の大砲タイプレンズならごく普通のことなんだけどね。写真はZfcのもの。Zfのは面倒なのですまん。 この2台でしばらくいくか、それとも適当にまた移ろうか。ぶっちゃけそこそこ性能のカメラと優秀なマクロさえあればフィギュアレビュー活動は無事に持続できるので、それ以外のあらゆる試行錯誤とか買い替えはみんな蛇足だったりする。 このサイトのアクセスの大半はよつばとフィギュアに集中してて、それ以外の写真の需要なんて数パーセントって雀の涙レベルにすぎないし。だからカメラそのものも機能というよりは趣味に走ってる。 東方好きが高じて古い見た目のカメラ買っておきながら、それらしいレンズなんてろくに付けずに結局はすぐ普通なレンズメインに戻って一般的な運用に終始してるし。これDfのときもZfcでもおなじだったぜ。基本スペック無駄に高いから、そりゃ普通で楽な使い方したくなるよねえ。現代レンズでも、専用ダイヤルとコントロールリングで、操作だけはしっかりレトロを体験できるぜ。


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