Nikon Z fc + NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR + NIKKOR Z DX 50-250mm f/4.5-6.3 VR + Nikon リモコン ML-L7 + SmallRig Nikon Z fc用L型グリップ 3480 + Kiorafoto アイカップ KE-ZFC ほか 機材 ホビーレビュー
機材
おっさんが持ったところで女子ウケはしない。カメラじいちゃんが寄ってくるよ。
Df以来となるクラカメ路線のニコン機。Z6II導入でZ6がサブになる――ことはなく、なんとなくZfcへ置き換えることにした。
APS-Cセンサーを搭載し、実売価格と重量を抑えたぜ。隣のニコンZ6とあまり差がないように見えるけど、重さはざっと2/3くらい。
ニコンD500/D7500のイメージセンサーをベースとし、Z50センサーとおなじ。2088万画素でローパスフィルターレス。デザイン元ネタはニコンFM2
(1982年)。軍艦部は物理ダイヤルだらけでメカメカしいぜ。
ダイヤルは各種露出要素に専用化されたもので、機能レベルでDf(2013)とあまり差はないが、ミラーレス時代の運用実態に合わせたものに拡張されている。
Dfのダイヤルは露出補正のコントロール指定や、撮影モードのフルオートがなかった。
背面。液晶を隠してフィルムカメラのような使い方も可能だぜ。ちゃんと疑革装丁で凝ってるな。ファインダーは丸形。
ニコンZとして初のバリアングル式モニター。自撮りなどに対応。
SmallRig Nikon Z fc用L型グリップ 3480 & JJC サムグリップ TA-ZFC ほか
ニコンZ fcを持ちやすくする適当なセット。ニコン純正の1/3の出資で済むうえ、アルカスイス式でL型ブラケット運用を実現するという付加価値つき。
フルセット状態。たぶんずっとつけっぱなし。
親指の保持力を高めるサムグリップは、ニコン純正のグリップを買ったなら必要ないものだぜ。純正にある親指を支える部位が、3480にはなかった。
3480の側面には、カメラネジがあって――
適当なアルカスイス対応プレートをつければ、三脚で縦固定。横固定は3480底面のでっぱりが対応しており、L型ブラケットとして機能するぜ。
Nikon リモコン ML-L7
なぜかフルサイズ機用リモコンより多機能。Z fcでの運用はレビュー時点でバグがあり、このリモコンでシャッターを押したら、以降は背面液晶のタッチAFが効かなくなる――と思いきや、どうも初心者向けの誤操作防止の安全弁というか仕様っぽい。特定の操作をすればタッチAFできるようになるけど、一度でもシャッター押すとまた元に戻る。慣れた人向けに設定変更くらいできるようにしとけよニコン。詰め甘いな。
※2021/11追加
Kiorafoto アイカップ KE-ZFC
ニコン純正DK-32アイピースの互換品で、遮光性能を高めるアイカップ型だぜ。外部光を完全にシャットアウトできる。
ニコンFマウント機ならこのタイプの目を完全に覆うアイカップがあったが、Zマウントになってファインダーのコーティングが進化し、純正で提供されなくなった。というかデジタル化の時分からすでに標準では付属しなかった。フィルム時代の名残。
機能レベルでいえば合理的に考えると不要な大型アイカップ、形から入るフィルムカメラっぽいZfcには合う。昔からのニコンユーザーにとっては理屈じゃない。
それにしてもこのパーツ、ラバーカップ部を除けば、完全にニコンオリジナルDK-32まんまコピーだよな。訴えられたら確実に敗訴するためか、メーカーは出自を隠し?
まるでOEM的な扱いで展開してる、ように見えるノーブランド。うちはこいつを委託販売してるだけです、みたいな。
中華サードメーカーのみで、自己満足レベルで快適なドレスアップ。日本のサードパーティーはもはやこの手のお楽しみ小物をろくに提供してくれないぜ。開発スピードと価格でまったく太刀打ちできない。
バッテリーは純正で2個確保。バッテリー容量こそ小さいが、撮影可能枚数はなんとZ6IIの7割は維持しており、意外に健闘。いろいろ細かいところで省エネやってる。これによりフィギュアレビュー撮影すら可能だぜ。実際やってるし。
Nikon NIKKOR Z 24-70mm f/4 S
Z fcでフィギュアレビューをする際に使うレンズは、70-200mm導入によりフルサイズ機での出番が減少した24-70mmF4だ。
APS-Cフォーマットでは換算36-105mmとしてふるまい、ブツ撮りでより使いやすくなる。基本ノートリミング。
見かけ上の撮影倍率は最大0.45しかもローパスフィルターレスと、スペック的に文句なし。迫力ある絵を得やすい。
レビュー活動以外ではZ fcの軽さを活かすべく、Z50用ダブルズームをセット購入。2本で16mmから250mmまでカバーする。
DXフォーマット用の超広角ズームないしレンズは純正でいまのところロードマップにすら影も形もないけど、標準ズーム広角端のパノラマ連結で代用できる。下は8枚を合成したもので、おそらく推定7.5mmくらい、フルサイズ換算11mmほど。
Z6II+14mmがこう。本物の超広角と比較したら、さすがに解像感や歪みでパノラマ連結は不利だぜ。どのみち風景中心でなければピンポイントでしか使わないし、なくてもあまり困らない。
Nikon NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR
Z fc用モデルは銀の外枠だけど、高いので黒枠。使用頻度的に1万プラスは許容できなかった。
よくあるパンケーキ標準ズーム。格納状態で、Z fcの外観イメージをよくする効果。
撮影時はにょきにょき伸びる。そういうのを嫌う人のために、レンズの長さが一切変わらない28mmと40mmの単焦点2本が同時発表されている。私はいまのところ買ってないが。どうせすぐ使わなくなる。
このレンズはフルサイズ換算24-75mm。適当に日常を写すのにもってこい。
フルサイズ機で写すのと、ほぼ変わらない結果。
というかウェブ掲載で引き伸ばさない1200ピクセルていどなら、APS-Cサイズでもオーバースペック。
つまり用途からすれば意味のない無駄なことをしている。マイクロ・フォーサーズでもなお過剰性能で、1インチでもまだ通用する。むろんスマホでも。
それでもあえて大きめのセンサーを積んだカメラを持ち歩き、過剰に高画質高解像の写真データをゲットし続けてるのは、しょせん承認欲求なんだろうね。
フィギュア写真かオタク物件の聖地巡礼しか受けないけど。
すなわち自己満足。
ゆえに道楽。
Z fcそのものが道楽カメラだな。
それでいて道楽に徹しきれず、単焦点レンズを導入しないなど、中途半端な経済観念。
ズームでこれだけ写れば十分だし。
スナップ
Nikon NIKKOR Z DX 50-250mm f/4.5-6.3 VR軽量望遠はこいつで決まり。キットばらし2万。
調子が悪く70-200mmを持ち出せないとき、望遠でなく広角側がメインになりそうなテーマでは、400gで済むこいつ。
画質は歴代のDXフォーマット用安価ズームとして最高レベルとの評判。
1200ピクセルでも、ボケ味がわかる。
二線ボケはこのクラスとして歴代最小に抑えられ、ただし点描のたまねぎは残留。
後ボケより前ボケのほうがきれいという、ニコンの奇妙な伝統をこいつも継承してるようだな。どうして明らかに出番の多い後ボケのほうをきれいにしないんだろ。
絞れば四隅まで解像。
50mmで城。
250mm
なんとなく等倍。ローパスフィルターがないぶん、解像していれば等倍でモヤモヤなくくっきりとした絵になる。シャチホコまで180mだ。
とくに意味はない。
ボケ量が大きくなるように構図を調整すれば、安いレンズでも二線ボケ要素はほぼ解消される。
鳥を写す。
250mmくらいじゃ足りない。
そんなときは切り取って――
さらにまたもや等倍で。ちょっとモヤってるな。
70-200mmF2.8の等倍と比べたら……くそなんて格差だ。やはり本気で写したいときは、高級レンズがいい。トリミングしないなら、安いレンズでも大差ないけどね。
このレンズ、フィギュアレビュー撮影に2回ほど使ったことがある。サイトにアップする1600ピクセルでは、ボケ味以外の欠点はない。やっぱ70-200mmオーバースペックか。ロマンやね。
クラシカルなデザインのカメラを買っておきながら、それらしい使い方を一切せず、実用レベルでの普通な運用しかしてねえという話。このカメラ持って屋外をキモオタおっさんが歩いても、ニコンがターゲットとしてるカメラ女子が話しかけることはなく、おじいさんしか寄ってこないぜ。