フルサイズセンサーを搭載した軽量&安価ミラーレス。本体440g、バッテリー&メディア込みで485g。給付金を元手にカメラが生えたぜ。
ブラックとゴールドの2色があって、在庫の都合?から、安いという理由でゴールドのキットを購入。35mmマクロとマウントアダプター付きが3万円も安く、中古(黒)と新品(金)がほぼ同額になってた。
導入の理由はニコンのカメラにマウントアダプター経由で付けてたキヤノンのティルトシフトマクロを、純正セットにより一切の制限なしで使うため。
マクロレンズは設計仕様上、露出を固定した状態にて非純正環境で写すと、寄れば暗く、離れれば明るくなる現象が発生しやすい(露出倍数)。純正環境でもマニュアル露出だと変動しやすい(ニコンを除く)。通常の撮影では問題にもならないが、フィギュアレビューは同一の露出で何十枚も写すことが多く、いちいち露出を気に掛けなければいけないのはストレスだぜ。
長年のニコン使いなのにキヤノンのマクロがメインになってしまったのは、ひとえにレンズ性能。単純な比較写真だが、フィギュアの解像してる箇所はその違いがあまり分からない。等倍だと2017年12月発売の
TS-E90mm F2.8L MACRO のほうが解像してる。ニコン現行の中望遠マイクロは2006年3月リリース。その古さゆえ後発の競合製品の多くに抜かれてしまい、所有感も相対的に下がる。しかも後継は遅れに遅れてる。
サイト掲載サイズだと解像してる箇所の違いは切り抜き拡大でもしないと差が付かないが、ボケは誤魔化せない。古いレンズの多くは絞り開放付近でレンズ端の丸いものが丸くボケない。口径食と呼ばれ、ニコンやソニーだと口径食ボケは最近のモデルでも普通に見られる。丸いものが丸くボケるキヤノンの最新マクロを手にし、虜になったわけだぜ。ボケが周辺まで美しい証拠だ。
EOS RP というよりキヤノンのブツ撮りは、絞り優先モード中心となるニコンやソニー、フジでのやり方が通用しなかったぜ。写真はEOS RPとTS-E90mmによるものだ。
固定露出(AEロック・ホールド)が撮影結果を確認拡大したり、メニューを開いただけで強制解除されてしまうからだ。そしてキヤノン公式やキヤノンユーザーは「マニュアルモード使え」と突き放す。撮影モードなどに対する考え方の違いで、AEロックは単写の強烈な明暗差をコントロールするためのもの、連続撮影のためではむしろない、といった基本に忠実な思考のアレか。
いまのところフィギュアレビュー用の撮影設定は絞り優先とマニュアルの2種類を用意している。優先モードのほうが撮影時間はだいぶ短縮される。ただし優先モードだとホールドはすぐ解除されるため、連続する撮影シーンでは途中確認を挟むことなく一挙に決め打ちしていく方法になった。
決め打ちはボケの微妙なコントロールができないので、一定の範囲が確実に解像するよう、絞りを絞り気味で、ピント範囲を多めに取る。またカメラや三脚に雲台の固定をしっかりする。少なくともギア雲台しか使えない感じ。ボール雲台も耐荷重10キロ以上とか、ガチ勢用のしかオススメできないぜ。そういやキヤノンユーザー(元も含む)のフィギュアレビュアーには高価で強固な雲台を買ってる人が多いね。
単純なカメラの性能だと、EOS RPは大半のスペックや使い勝手でニコンZ6に劣っている。値段が2倍も違うので当然だが、フィギュアを写すだけならEOS
RPでも十分どころかRPレベルすらオーバースペックだったりする。なぜならフィギュアは動かないし、機嫌を損ねないし、いくらでもリテイクできる。スマホで評判のブンドドを写してる撮影者も多い。ちなみに萌えフィギュア通販で有名なあみあみの撮影班が使ってるカメラはだいたい10万円もしないもので、EOS
RPより安い。うちは経済効率とか度外視の趣味だし。
Canon コントロールリングマウントアダプター EF-EOS R
RFシステム用の純正マウントアダプターをキヤノンは何種類も用意している。このアダプターはRFマウントレンズ標準採用のコントロールリングを搭載したモデルで、EFレンズの操作感をRFレンズに近づけられる賢い奴だ。いまのところ無反応。屋内フィギュアは数万円の入門機でもこなせる、易しい被写体だ。私はニコンDfでもZ6でも、さらにRPでも、ブツ撮り用の操作設定は単純化させている。誤操作のほうが怖く、ならば明快に。
Manfrotto L型ブラケット Q2 MS050M4-Q2
EOS RPをフィギュアレビュー用途でレギュラー使用するか分からず、マンフロットQ2プレート採用雲台用の純正汎用ブラケットを中古で入手。ニコンZ6にも取り付けられるぜ。さまざまな機種を想定した、機能と余裕の多いブラケットで、そのぶん専用モデルと比べかなり重い。かわりに鬼の剛性。
Canon DCカプラー DR-E18 + ACアダプター AC-E6N
ミラーレスだし、最初から外部給電セットを購入。使用頻度の高さから純正で。数千円ケチったあげくカメラ壊してたらアレだしな。安心のため。カプラー側のケーブルがニコンよりずっと長く、そのぶん余裕を持ってカメラを扱うことができる。私のように三脚の高低を激しく変える撮影スタイルだと、ニコン型(カプラー側のケーブルが短い)はすぐ外れる。
Canon バッテリーパック LP-E17 ×3
パワーサプライは純正主義。RP用は容量1040mAhしかないので3個。公称250枚だが、150枚ほど写してメモリー1つも減らなかったぜ。
Canon ワイヤレスリモートコントローラー BR-E1
たくさんの機種に対応した便利なリモコン。これ単体で無線シャッター環境は完結。EOS RPをはじめ、キヤノンはリモコン受信部を内蔵した機種が大半だ。ニコンは中級機から上だと複雑な同時多数リモート制御を前提に外部ユニット化してくるうえ、多機能で高価だ。どうせ10gも変わらないんだから、単純な内部と複雑な外部を――という、キヤノンやソニーの両載せ仕様が理に叶ってると思うぜ。
F-Foto メタルホットシューカバー For C シルバー
ホットシューカバーはキヤノン専用モデルでメタル合金製をチョイス。所有してるカバーの使い回しはできない。キヤノンだと凹凸部分の一部を欠けた状態にしないと、撮影設定やモードによってエラーを起こすからだぜ。手持ちを素人工作する手もあったが、エッジ処理の不備から電子接点に傷をつけるおそれがある。数百円ケチって数万円の修理費リスクを背負うなら、既製品を買ったほうが安全安心。これも必要な出費。
コロナで収入が減り余裕に乏しい中、ニコンとキヤノンのダブルマウントで行くのか、キヤノンへマウント変更するのか、悩み所だ。合理化(リストラ)しすぎて開発リソース減少のヤバいニコンZ。レンズ展開は遅れ気味で、コロナ禍でさらに半年以上も遅れており、純正マクロの更新は2021~2022年、ティルトシフトの刷新に至っては絶望と個人的にみている。最新ティルトシフトとRFマクロ計画が豊富なキヤノンだが、撮影結果を拡大確認したりメニューを開いただけで、固定露出が解除されてしまう。ブツ撮りはマニュアルモード使えと書いてるが、マクロの露出倍数を手動補正しないといけなくなり、それなら固定が解除されないニコン機で写したほうがましだ。ニコンDfなんかレンズ交換しても優先モードで露出ロックされたままだぜ。
何年も先行しレンズの豊富なソニーFEという選択肢もあったが、ティルトシフトを安定露出でかつ電子制御できるマクロ環境を構築しえない。レビューメインの私にとって、有益な選択肢はニコンかキヤノンだけ。あちらを望めばこちらが立たず、発展途上のミラーレス機は難しいねえ。だからといって環境完璧なレフ機によるブツ撮りには戻れそうにない。利便と精度と確実性が段違い、撮影時間はむろんミラーレスのほうが早く短く済む。