標準ズームだけで梅を写したけど超広角・魚眼・望遠・マクロ・大口径レンズまで真似してみる(比較版) 企画 よろずなホビー

企画
撮影:2015/03/11

標準ズーム一本でレンズ交換なしのテスト。(試行部分が比較版としておでかけフォトからよろずなホビーへ移転)
諸事情(落下事故とか)からレンズやカメラが減っていき、2015年3月はじめ、ついにカメラ1台、レンズ3本になってしまった。Nikon Dftと24-85mm、マクロ2本。これは今後の野外撮影をどうしようか見極めるための撮影だ。 たとえばこれだ。日影だと暗いぜ。以前ならニコンD7000の内蔵ストロボを焚いて光量を稼いでいたが――軽さを追求したニコンDfに発光機能はない。DfはD7000系とほぼおなじ重さだが、イメージセンサーの面積が2倍以上違う高級機。Dfは発光・映像・高速シャッターなどを捨てて軽さを実現した。発売から1年半の間にニコンは炭素繊維外装とモノコック構造を新機種へ採用しはじめてるので、潜在的にさらに100gは軽くできそうだ。 光量が不足してるときは安価なコンデジにも採用されているHDR(ハイダイナミックレンジ)を使えば、内臓フラッシュの真似事ができる。不自然にならないよう抑えるのがポイントだぜ。 なにも考えず明るくすると白飛びが発生しやすい。コントラストが低下するので補正すると、さらに黒潰れも起きる。ほかの写真と混ぜて違和感を減らすにはHDRがお手頃だ。 標準ズームの広角24mmで写すが、あまりぱっとしないな。 そんなときは以前なら魚眼ズームを使っていたが、もう手元にないので数枚からのパノラマ結合だ。コンデジによくあるパノラマ機能と違って、PC上でゆっくり時間をかけて結合していくから繋がりは自然になる。下は5枚を使い、計算に1分ほど掛かった。およそ115度の範囲が写り込んでいる。標準ズームであれば広角は80度から84度が限界だ。 115度といえば実際はこんなふうに写る。四隅が引き延ばされる感じで、どうしてもぐにゃりと伸びる。合成なら設定によって四隅の伸びを最低限に抑制できるし、または同じ感じにも、さらなる強調も可能だ。 このように色んなレンズの代用が標準ズームだけで可能か実地でテストしたわけだ。 標準ズームはさまざまな用途に使えるが、接近性能もなかなかのもの。でもこの辺りが限度。 だが部分を切り取ればマクロレンズ並のアップにできる。繊細さでは本家マクロに勝てないので、ほどほどが良さそうだ。なお下の一枚は花の部分に局所的にシャープ処理を掛けている。 安価な標準ズームはボケが凡庸だ。望遠側はそうでもないが、広角側だとボケの味も量もイマイチ。下の写真なんか、エッジが立っていてザラザラと酷いものだ。F1台で最近の単焦点レンズならこんなトホホな絵にはならない。 そこでデジタル補正。さっきの花と反対に、ボケた部分へ処理を施した。すこしは見れる絵になったと思う。こうすればボケの大きなレンズを求める必要は低下する。ボケの質は無理だけど。そこは本物を使うしかない。 この単調な写真も、デジタルで変わったものにしたいな―― そんなときはデジタル補正で魚眼化。ただし本物の魚眼レンズと違って広い範囲が写ってるわけじゃないから注意だ。魚眼モドキだぜ。広角として魚眼的な表現が欲しいなら、パノラマ連結から行う必要がある。 最後はこれだな。変哲のない構図だが―― 部分を切り取ってあっというまに望遠レンズ。おそらく500~600mm相当になってる。またもやピントの合った部分のみシャープを掛けた。空には掛けてない。単色の空間にシャープを施すと、ノイズが浮かんでくるからだ。最近は現像時にシャープを使わなくなったが、それは現像ソフトより編集ソフトのほうが細かい設定ができるから。補正が少ないほど「素材」に向いている。 以上のように、たいていのレンズの真似事が標準ズームだけで可能だぜ。ティルト・シフトといった特殊用途もデジタル補正一発。むろん美しいボケやすばらしい解像感といったものは高価なレンズやそれぞれに専門化したレンズを使った方が良いに違いない。 真似事とかではどうしようもない要素を提示する。
逆光。コントラストが低下する現象、フレアが発生してる。高価なレンズほど起きにくいが、標準ズームの安価モデルだし。これはほかの作例と違いデジタルでは補正しようがない。コントラストをあげて色々誤魔化すくらいか。素直に表現のひとつとして利用するか、または諦める。スキルの高いプロ級ならすごい感じに補正できそうだが、時間がかかる。 以上、べつに交換レンズを持って行かなくてもあるていどは表現できるぜって話。雨天の撮影や砂埃が多い場所など、条件が悪いときはレンズ一本での勝負も手だぜ。 これらのことから、そのうち AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED またはその後継を導入したい……かも。高いし。逆光やボケなど、24-85mm級では困難な部分を24-70mmならカバーできる。屋外での単焦点運用はレンズ落下時の金銭的&心理的なダメージが大きすぎる。この1年で11万円が消えた。レンズ交換をしなければ失わずに済んだ額だ。だが24-70mm級は壊せば20万円近い大損害となるし、中古でも10万円以上。うーむ、悩むな。安価な24-85mmで通す手もある。こいつは中古で3万円しかしないから、壊してもずっと気は楽だ。レンズとカメラ、どちらが落としやすいのか。人によって違うだろうが、私の場合はレンズ。
もうひとつは安価レンズによる交換レンズの運用。高画質が欲しいときは単焦点――たとえば50mmF1.8Gなら新品でも2万円で済む。落としてもたかが知れている。逆光への弱さは防げないから根本解決にはならんが。
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