リップシュタット戦役 The Lippstadt Conspiracy

同盟軍を追い出し勝利に沸く帝国軍へ急報がもたらされた。皇帝フリードリヒIV世が心臓の病で崩御した。ローエングラム伯ラインハルトは自らの手を汚すことなく姉アンネローゼを取り戻したが、覇道は停滞を許さない。ラインハルトの復讐は腐敗した現体制の打倒によってこそ完成されるのであって、凡人とは視点が違う。ローエングラム伯はリヒテンラーデ侯と手を組み、宮廷工作の結果、リヒテンラーデが推すエルウィン・ヨーゼフII世の登極に成功する。ラインハルトの階位も侯爵に進んだ。怒り狂った門閥貴族どもはリップシュタットの森に参集し密約を結び、帝国を二分する内戦は間近に迫っていた。

帝国軍 １００００隻
艦隊10000 賊軍 １００００隻
ガイエスブルク要塞
艦隊10000

シャンタウ星域会戦およびラインハルトの挑発的演説まで。
シャンタウ星域における見せかけの勝利に湧いた賊軍は、ラインハルトの挑発を受けて好戦的になっていた。それを量ってミッターマイヤー艦隊がガイエスブルク要塞に接近してきた。フレーゲル男爵らを中心とする好戦的な若い貴族たちは我慢できず、メルカッツ総司令の籠城策を無視して出撃した。戦役が勃発して５ヶ月、ガイエルブルク要塞を巡る戦いがついにはじまる。

宇宙暦797年/帝国暦488年８月～９月 模型１個＝500隻 適当な数値や配置は推定 帝国軍 １００００隻
艦隊10000 賊軍 １００００隻
ガイエスブルク要塞
艦隊10000

賊軍にはローエングラム陣営を要塞近くまで誘い込み、ガイエスハーケンで屠るという当然の戦術構想が欠如していた。メルカッツの作戦には間違いなくあっただろうが、ラインハルトの心理戦とブラウンシュヴァイク公の独善によって、作戦実行の機会以前に賊軍の選択肢から除外させられていた。帝国軍が30年に渡り数百万の血を流して培ったイゼルローン要塞型の戦術も、500年と幾億もの人柱で築かれた分厚い伝統の前では儚くも霧散してしまうものだった。