アムリッツァ星域会戦 Battle at Starzone Amritsar(F:Amlitzer)
イゼルローンという足がかりを得た同盟は、野心的な一部軍人と扇動政治家の野合により、帝国領への無謀な侵攻作戦を決定した。国家経済が破綻寸前だというのに、8個艦隊10万隻、支援艦艇10万隻、計20万隻、兵員3000万人という空前の規模である。同盟が護民軍であるのを利用して、帝国のローエングラム伯は辺境より民需物資を回収した。残され餓えた帝国民衆を食わせるため、「解放者」である同盟は莫大な物資を放出せざるを得なかった。
補給線切断
キルヒアイス艦隊(キルヒアイス中将)48000 VS 輸送艦隊(スコット)526
たかが1000隻未満の艦隊を潰すには一見大げさな戦力であるが、同盟軍の大型輸送艦は1隻で戦艦100隻以上に相当する桁外れの体積を持っている。内部空間が広いので造船に必要な資材は戦艦の100倍以下になるだろうが、最低でも数十倍は必要だと思われる。500隻といっても実際は1万隻クラスの集団なのだ。同盟軍に見つかる前に任務を遂行するには、常識外れの大兵力を集中投入する必要があった。
こうして補給路も絶たれ、困窮した同盟軍へ一斉に帝国軍が襲いかかってきた。
宇宙暦796年/帝国暦487年10月10日 模型1個=500隻 適当な数値や配置は推定 帝国軍 140000隻
司令部(ローエングラム元帥 オーベルシュタイン准将)1000
キルヒアイス艦隊(キルヒアイス中将)48000
ミッターマイヤー艦隊(ミッターマイヤー中将)13000
ロイエンタール艦隊(ロイエンタール中将)13000
黒色槍騎兵艦隊(ビッテンフェルト中将)13000
ケンプ艦隊(ケンプ中将)13000
ワーレン艦隊(ワーレン中将)13000
ルッツ艦隊(ルッツ中将)13000
メックリンガー艦隊(メックリンガー中将)13000 同盟軍 200000隻
司令部(ロボス元帥 キャゼルヌ少将)[イゼルローン要塞]
第3艦隊(ルフェーブル中将)12500
第5艦隊(ビュコック中将)12500
第7艦隊(ホーウッド中将)12500
第8艦隊(アップルトン中将)12500
第9艦隊(アル・サレム中将)12500
第10艦隊(ウランフ中将)12500
第12艦隊(ボロディン中将)12500
第13艦隊(ヤン中将)12500
支援艦艇部隊群100000
アムリッツッァ前哨戦における帝国軍の規模を10万隻ていどと見る向きが多いが、幾つかの情報が否定する。ビッテンフェルト艦隊がウランフ艦隊より多いこと、キルヒアイス艦隊がヤン艦隊の4倍もの規模を持っていたこと、ラグナロック作戦時にラインハルトが同盟3000万人に対し6割の兵員で戦ったと述懐していることだ。同盟軍には占領した惑星を民主化するための人員が一定数用意されていたので、艦艇数に直すと差は6割5分から7割ほどに縮まっただろう。元帥になったときラインハルトが皇帝より授かった戦力規模は宇宙艦隊の半数であった。リップシュタット戦役から推測できる帝国軍の規模が30万隻前後に達する以上、今回の会戦再現で設定した14万隻の戦力を動員できて不思議ではない。
惑星リューゲン軌道上
黒色槍騎兵艦隊(ビッテンフェルト中将)13000 VS 第10艦隊(ウランフ中将)12500
ヤヴァンハール星系
ケンプ艦隊13000 VS 第13艦隊(ヤン中将)12500
ビルロスト星系
ロイエンタール艦隊13000 VS 第5艦隊(ビュコック中将)12500
ドヴェルグ星系
キルヒアイス艦隊48000 VS 第7艦隊(ホーウッド中将)12500
アルヴィース星系
ミッターマイヤー艦隊13000 VS 第9艦隊(アル・サレム中将)12500
ヴァンステイド星系
メックリンガー艦隊13000 VS 第8艦隊(アップルトン中将)12500
惑星レーシング軌道上
ワーレン艦隊13000 VS 第3艦隊(ルフェーブル中将)12500
ボルソルン星系
ルッツ艦隊13000 VS 第12艦隊(ボロディン中将)12500
ドヴェルグ星系
キルヒアイス艦隊48000 VS 第13艦隊(ヤン中将)12000
ヤヴァンハール星系とドヴェルグ星系はわずか65億キロしか離れていない。きわめて近距離に存在しており、互いの重力影響が強い連星の星系版といえる。人口密集地だったのか、同盟軍はこの地に2個艦隊も展開させていた。そのため大艦隊を擁するキルヒアイスの大艦隊が派遣されたと読むことができる。
同盟の遠征軍はローエングラム陣営に1.5倍する兵力を有していたが、艦艇の半数は占領した地域を同盟化するために用意された、実戦に向かない後方支援艦艇部隊だった。これらの部隊の運命は作中でもアニメでも語られていないが、無事同盟本土に帰還した兵員が全体の1/3に過ぎないことを考慮すると結論は明白である。艦隊戦で実戦部隊が四散した後、勝利の余勢で押し寄せる帝国軍の前に、半数ほどがあえなく捕らわれた。
帝国軍 130000/140000隻
司令部(ローエングラム元帥 オーベルシュタイン准将)1000/1000
キルヒアイス艦隊(キルヒアイス中将)47500/48000
ミッターマイヤー艦隊(ミッターマイヤー中将)12500/13000
ロイエンタール艦隊(ロイエンタール中将)12500/13000
黒色槍騎兵艦隊(ビッテンフェルト中将)10000/13000
ケンプ艦隊(ケンプ中将)11000/13000
ワーレン艦隊(ワーレン中将)11500/13000
ルッツ艦隊(ルッツ中将)11500/13000
メックリンガー艦隊(メックリンガー中将)12500/13000 同盟軍 100000/200000隻
司令部(ロボス元帥 キャゼルヌ少将)[イゼルローン要塞]
×第3艦隊(ルフェーブル中将)5000/12500
第5艦隊(ビュコック中将)9000/12500
×第7艦隊(ホーウッド中将)0/12500
第8艦隊(アップルトン中将)9000/12500
×第9艦隊(アル・サレム中将→モートン少将)6000/12500
×第10艦隊(ウランフ中将)5000/12500
×第12艦隊(ボロディン中将)5000/12500
第13艦隊(ヤン中将)11000/12500
支援艦艇部隊群50000/100000 各地で敗北し退却しつつあった同盟軍諸将に、信じられない命令が発令された。「アムリッツァに集結せよ」――衰え判断力の鈍ったロボス元帥の意地により、現実を無視した絶望的な決戦がいま、老いた巨星の赤い空で行われようとしていた。
宇宙暦796年/帝国暦487年10月14日 模型1個=500隻 適当な数値や配置は推定 帝国軍 100000隻
司令部(ローエングラム元帥 オーベルシュタイン准将)11500
左翼 黒色槍騎兵艦隊(ビッテンフェルト中将)10000
中左 ミッターマイヤー艦隊(ミッターマイヤー中将)12500
中央 メックリンガー艦隊(メックリンガー中将)12500
中右 ケンプ艦隊(ケンプ中将)11000
右翼 ロイエンタール艦隊(ロイエンタール中将)12500
奇襲 キルヒアイス別動艦隊30000
(キルヒアイス中将7000 ワーレン中将11500 ルッツ中将11500) 同盟軍 50000隻
司令部(ロボス元帥 キャゼルヌ少将)[イゼルローン要塞]
左翼 第5艦隊(ビュコック中将)9000
中央 第8艦隊(アップルトン中将)9000
右翼 第13艦隊(ヤン中将)11000
遊撃 残存艦隊(モートン少将ほか)21000
アムリッツァに集結した帝国軍は前哨戦後の推定実数より3万隻少ないが、これは推定7万隻1000万人前後に及んだ同盟軍捕虜を移送監視したり、奪回した星系群の治安維持に残されたと見られる。その人員や戦力はキルヒアイス艦隊から割かれたと見るのが自然だろう。この会戦ではビッテンフェルトの救援要請や最後の包囲戦を見るに、司令部も戦力と呼べるような一定規模の艦隊を持ちかつ戦闘に参加したようなので、おなじくキルヒアイス艦隊より臨時に借りていたと判断した。後のラインハルト直属艦隊には旧キルヒアイス艦隊のアルトリンゲン、カルナップ、ブラウヒッチなどがいたので、幼馴染みのよしみとして比較的気軽に戦力の貸し借りを行っていたと見られる。
帝国軍の主力はこの再現では便宜上左翼から右翼の布陣を取っている形を取ったが、事実上は全艦隊とも任務は遊撃だった。作戦の要は別動のキルヒアイス艦隊3万隻が同盟の背後を突くことにあり、同盟軍の注意を引きつける役割を担った諸提督には自由な采配が委ねられていた。
当初から帝国軍有利で、帝国軍にビッテンフェルト艦隊以外損害とよべる被害はまるでない。キルヒアイスの奇襲部隊に至ってはほぼ無傷だっただろう。同盟軍の損害は不明だが、敗戦処理戦後のヤン艦隊への部隊統合を考えると2万隻ていどにまで撃ち減らされていたと考えるのが妥当な線だろうか。もしヤン艦隊も壊滅していたら、遠征軍における同盟軍実戦部隊の生還率は2割どころか1割を切っていた可能性は十分に高い。帝国領に勇んで攻め入った20万隻3000万将兵のうち、艦隊2万隻、支援5万隻、1000万人しか帰還できなかった。帰ることが叶わなかった2000万人のうち、半数は戦死し半数は捕虜となった。
帝国軍 93000/100000隻
司令部(ローエングラム元帥 オーベルシュタイン准将)11500/11500
左翼 黒色槍騎兵艦隊(ビッテンフェルト中将)5000/10000
中左 ミッターマイヤー艦隊(ミッターマイヤー中将)12000/12500
中央 メックリンガー艦隊(メックリンガー中将)12000/12500
中右 ケンプ艦隊(ケンプ中将)10500/11000
右翼 ロイエンタール艦隊(ロイエンタール中将)12000/12500
奇襲 キルヒアイス別動艦隊30000/30000
(キルヒアイス中将7000/7000 ワーレン中将11500/11500 ルッツ中将11500/11500) 同盟軍 20000/50000隻
司令部(ロボス元帥 キャゼルヌ少将)[イゼルローン要塞]
左翼 第5艦隊(ビュコック中将)4000/9000
中央 ×第8艦隊(アップルトン中将)2000/9000
右翼 第13艦隊(ヤン中将)9000/11000
遊撃 残存艦隊(モートン少将ほか)5000/21000
補給線切断
キルヒアイス艦隊(キルヒアイス中将)48000 VS 輸送艦隊(スコット)526
たかが1000隻未満の艦隊を潰すには一見大げさな戦力であるが、同盟軍の大型輸送艦は1隻で戦艦100隻以上に相当する桁外れの体積を持っている。内部空間が広いので造船に必要な資材は戦艦の100倍以下になるだろうが、最低でも数十倍は必要だと思われる。500隻といっても実際は1万隻クラスの集団なのだ。同盟軍に見つかる前に任務を遂行するには、常識外れの大兵力を集中投入する必要があった。
こうして補給路も絶たれ、困窮した同盟軍へ一斉に帝国軍が襲いかかってきた。
宇宙暦796年/帝国暦487年10月10日 模型1個=500隻 適当な数値や配置は推定 帝国軍 140000隻
司令部(ローエングラム元帥 オーベルシュタイン准将)1000
キルヒアイス艦隊(キルヒアイス中将)48000
ミッターマイヤー艦隊(ミッターマイヤー中将)13000
ロイエンタール艦隊(ロイエンタール中将)13000
黒色槍騎兵艦隊(ビッテンフェルト中将)13000
ケンプ艦隊(ケンプ中将)13000
ワーレン艦隊(ワーレン中将)13000
ルッツ艦隊(ルッツ中将)13000
メックリンガー艦隊(メックリンガー中将)13000 同盟軍 200000隻
司令部(ロボス元帥 キャゼルヌ少将)[イゼルローン要塞]
第3艦隊(ルフェーブル中将)12500
第5艦隊(ビュコック中将)12500
第7艦隊(ホーウッド中将)12500
第8艦隊(アップルトン中将)12500
第9艦隊(アル・サレム中将)12500
第10艦隊(ウランフ中将)12500
第12艦隊(ボロディン中将)12500
第13艦隊(ヤン中将)12500
支援艦艇部隊群100000
アムリッツッァ前哨戦における帝国軍の規模を10万隻ていどと見る向きが多いが、幾つかの情報が否定する。ビッテンフェルト艦隊がウランフ艦隊より多いこと、キルヒアイス艦隊がヤン艦隊の4倍もの規模を持っていたこと、ラグナロック作戦時にラインハルトが同盟3000万人に対し6割の兵員で戦ったと述懐していることだ。同盟軍には占領した惑星を民主化するための人員が一定数用意されていたので、艦艇数に直すと差は6割5分から7割ほどに縮まっただろう。元帥になったときラインハルトが皇帝より授かった戦力規模は宇宙艦隊の半数であった。リップシュタット戦役から推測できる帝国軍の規模が30万隻前後に達する以上、今回の会戦再現で設定した14万隻の戦力を動員できて不思議ではない。
惑星リューゲン軌道上
黒色槍騎兵艦隊(ビッテンフェルト中将)13000 VS 第10艦隊(ウランフ中将)12500
ヤヴァンハール星系
ケンプ艦隊13000 VS 第13艦隊(ヤン中将)12500
ビルロスト星系
ロイエンタール艦隊13000 VS 第5艦隊(ビュコック中将)12500
ドヴェルグ星系
キルヒアイス艦隊48000 VS 第7艦隊(ホーウッド中将)12500
アルヴィース星系
ミッターマイヤー艦隊13000 VS 第9艦隊(アル・サレム中将)12500
ヴァンステイド星系
メックリンガー艦隊13000 VS 第8艦隊(アップルトン中将)12500
惑星レーシング軌道上
ワーレン艦隊13000 VS 第3艦隊(ルフェーブル中将)12500
ボルソルン星系
ルッツ艦隊13000 VS 第12艦隊(ボロディン中将)12500
ドヴェルグ星系
キルヒアイス艦隊48000 VS 第13艦隊(ヤン中将)12000
ヤヴァンハール星系とドヴェルグ星系はわずか65億キロしか離れていない。きわめて近距離に存在しており、互いの重力影響が強い連星の星系版といえる。人口密集地だったのか、同盟軍はこの地に2個艦隊も展開させていた。そのため大艦隊を擁するキルヒアイスの大艦隊が派遣されたと読むことができる。
同盟の遠征軍はローエングラム陣営に1.5倍する兵力を有していたが、艦艇の半数は占領した地域を同盟化するために用意された、実戦に向かない後方支援艦艇部隊だった。これらの部隊の運命は作中でもアニメでも語られていないが、無事同盟本土に帰還した兵員が全体の1/3に過ぎないことを考慮すると結論は明白である。艦隊戦で実戦部隊が四散した後、勝利の余勢で押し寄せる帝国軍の前に、半数ほどがあえなく捕らわれた。
帝国軍 130000/140000隻
司令部(ローエングラム元帥 オーベルシュタイン准将)1000/1000
キルヒアイス艦隊(キルヒアイス中将)47500/48000
ミッターマイヤー艦隊(ミッターマイヤー中将)12500/13000
ロイエンタール艦隊(ロイエンタール中将)12500/13000
黒色槍騎兵艦隊(ビッテンフェルト中将)10000/13000
ケンプ艦隊(ケンプ中将)11000/13000
ワーレン艦隊(ワーレン中将)11500/13000
ルッツ艦隊(ルッツ中将)11500/13000
メックリンガー艦隊(メックリンガー中将)12500/13000 同盟軍 100000/200000隻
司令部(ロボス元帥 キャゼルヌ少将)[イゼルローン要塞]
×第3艦隊(ルフェーブル中将)5000/12500
第5艦隊(ビュコック中将)9000/12500
×第7艦隊(ホーウッド中将)0/12500
第8艦隊(アップルトン中将)9000/12500
×第9艦隊(アル・サレム中将→モートン少将)6000/12500
×第10艦隊(ウランフ中将)5000/12500
×第12艦隊(ボロディン中将)5000/12500
第13艦隊(ヤン中将)11000/12500
支援艦艇部隊群50000/100000 各地で敗北し退却しつつあった同盟軍諸将に、信じられない命令が発令された。「アムリッツァに集結せよ」――衰え判断力の鈍ったロボス元帥の意地により、現実を無視した絶望的な決戦がいま、老いた巨星の赤い空で行われようとしていた。
宇宙暦796年/帝国暦487年10月14日 模型1個=500隻 適当な数値や配置は推定 帝国軍 100000隻
司令部(ローエングラム元帥 オーベルシュタイン准将)11500
左翼 黒色槍騎兵艦隊(ビッテンフェルト中将)10000
中左 ミッターマイヤー艦隊(ミッターマイヤー中将)12500
中央 メックリンガー艦隊(メックリンガー中将)12500
中右 ケンプ艦隊(ケンプ中将)11000
右翼 ロイエンタール艦隊(ロイエンタール中将)12500
奇襲 キルヒアイス別動艦隊30000
(キルヒアイス中将7000 ワーレン中将11500 ルッツ中将11500) 同盟軍 50000隻
司令部(ロボス元帥 キャゼルヌ少将)[イゼルローン要塞]
左翼 第5艦隊(ビュコック中将)9000
中央 第8艦隊(アップルトン中将)9000
右翼 第13艦隊(ヤン中将)11000
遊撃 残存艦隊(モートン少将ほか)21000
アムリッツァに集結した帝国軍は前哨戦後の推定実数より3万隻少ないが、これは推定7万隻1000万人前後に及んだ同盟軍捕虜を移送監視したり、奪回した星系群の治安維持に残されたと見られる。その人員や戦力はキルヒアイス艦隊から割かれたと見るのが自然だろう。この会戦ではビッテンフェルトの救援要請や最後の包囲戦を見るに、司令部も戦力と呼べるような一定規模の艦隊を持ちかつ戦闘に参加したようなので、おなじくキルヒアイス艦隊より臨時に借りていたと判断した。後のラインハルト直属艦隊には旧キルヒアイス艦隊のアルトリンゲン、カルナップ、ブラウヒッチなどがいたので、幼馴染みのよしみとして比較的気軽に戦力の貸し借りを行っていたと見られる。
帝国軍の主力はこの再現では便宜上左翼から右翼の布陣を取っている形を取ったが、事実上は全艦隊とも任務は遊撃だった。作戦の要は別動のキルヒアイス艦隊3万隻が同盟の背後を突くことにあり、同盟軍の注意を引きつける役割を担った諸提督には自由な采配が委ねられていた。
当初から帝国軍有利で、帝国軍にビッテンフェルト艦隊以外損害とよべる被害はまるでない。キルヒアイスの奇襲部隊に至ってはほぼ無傷だっただろう。同盟軍の損害は不明だが、敗戦処理戦後のヤン艦隊への部隊統合を考えると2万隻ていどにまで撃ち減らされていたと考えるのが妥当な線だろうか。もしヤン艦隊も壊滅していたら、遠征軍における同盟軍実戦部隊の生還率は2割どころか1割を切っていた可能性は十分に高い。帝国領に勇んで攻め入った20万隻3000万将兵のうち、艦隊2万隻、支援5万隻、1000万人しか帰還できなかった。帰ることが叶わなかった2000万人のうち、半数は戦死し半数は捕虜となった。
帝国軍 93000/100000隻
司令部(ローエングラム元帥 オーベルシュタイン准将)11500/11500
左翼 黒色槍騎兵艦隊(ビッテンフェルト中将)5000/10000
中左 ミッターマイヤー艦隊(ミッターマイヤー中将)12000/12500
中央 メックリンガー艦隊(メックリンガー中将)12000/12500
中右 ケンプ艦隊(ケンプ中将)10500/11000
右翼 ロイエンタール艦隊(ロイエンタール中将)12000/12500
奇襲 キルヒアイス別動艦隊30000/30000
(キルヒアイス中将7000/7000 ワーレン中将11500/11500 ルッツ中将11500/11500) 同盟軍 20000/50000隻
司令部(ロボス元帥 キャゼルヌ少将)[イゼルローン要塞]
左翼 第5艦隊(ビュコック中将)4000/9000
中央 ×第8艦隊(アップルトン中将)2000/9000
右翼 第13艦隊(ヤン中将)9000/11000
遊撃 残存艦隊(モートン少将ほか)5000/21000