ユリシーズ Ulysses(F:Ulysess)

全長624m 全幅65m 全高136.5m 乗員660名 ナンバー913-D 同盟軍第8艦隊/同盟軍第13艦隊/同盟軍ヤン艦隊/エル・ファシル革命予備軍/イゼルローン共和政府軍
作中でもっとも有名な標準型戦艦である。数々の戦いに参加してしぶとく生き延び、その幸運ぶりを買われてイゼルローン軍の総旗艦にまで出世した。なんの装備増設もない普通の標準型戦艦では2万隻にもおよぶ大部隊の指揮など本来は不可能だが、ヤン艦隊は第13艦隊時代より分艦隊の権限を強化してきた。その結果小艦隊の連合で一個艦隊として機能するという、艦隊運用の名人フィッシャーの才能を如何なく発揮できる独特の体制を整えてきたので、回廊の戦いでも難なく全艦艇を手足のように操ることが出来ている。 同盟最高の智将ヤン・ウェンリーとユリシーズの出会いは第4次ティアマト会戦だった。このとき同盟軍を崩壊から救う大功を挙げたユリシーズは有名な艦となり、以後注目されるようになった。 アムリッツァでは被弾したが、排水設備を壊されただけで済んだ。逆流したトイレの汚物が艦内各所で溢れて大変だったという笑い話が、大敗にうちひしがれていた同盟軍将兵のかすかな癒しとなった。哨戒に出るつどなぜか帝国軍の侵攻と鉢合わせるので、敵を呼び寄せる悪運の艦として、揶揄の種にもなっている。 同盟軍艦船の推定95%以上が失われた凄まじい消耗戦の果て、ユリシーズはついに最後まで生き残ってみせた。ユリアン・ミンツの願いと想いを後世に伝えるために――
913-Dナンバーはプロデューサー田原氏の誕生日9月13日に由来している。 艦名はギリシャ神話の英雄オデュッセウスをラテン語を通じて英語に訛ったもの。トロイア戦争でほとんどの武将が腕っ節を誇る豪傑であった中、オデュッセウスは智略で活躍した異色の英雄だった。当時の慣習(神殿奉納)を利用してトロイの木馬を仕掛け、戦争を終わらせたのも彼である。戦後神々の怒りを買い、故郷に帰り着くまで何年にも渡る命がけの旅をする羽目となった。ヤン一党の活躍とヤンの死後、残された者たちの苦労を彷彿とさせる。
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