アイアース Aias/Ajax

全長1159m 全幅72m 全高358m 乗員1325名 同盟軍総旗艦/同盟軍第1艦隊
mp3 ラヴェル「ボレロ」第4次ティアマト会戦
1/5000ガレージキット(提供ウォルフ(Wolfgang)さま)
アイアース級(パトロクロス級)のネームシップである。パトロクロス級の設定でもパトロクロスに先んじた試作艦という位置づけであり、いずれにせよ本伝を通じ各艦隊の旗艦を担う同盟軍巨大戦艦群のエポックメイキングとなった、記念碑的戦艦といえよう。
最初に建造された栄誉にふさわしく、本艦はラザール・ロボス元帥の艦として就役し、同盟軍総旗艦となった。同時に第1艦隊旗艦も兼ねたが、同艦隊が首都防衛や国内治安を担う性格上、前線にアイアースが赴く際に第1艦隊の正規戦力をまるごと率いていたことはなかったようである。 後に統合作戦本部長となる、当時第1艦隊司令だったクブルスリー中将が、アイアースに搭乗して戦った記録は残されていない。だがもし第1艦隊がその全戦力を動員する戦いとなった際は、ロボス元帥とクブルスリー中将はアイアースへと共に座したことだろう。
このような旗艦の兼任にはダゴン会戦の折、戦艦ゲッチンゲンがインゴルシュタット艦隊旗艦と帝国軍総旗艦を兼ねていた事例がある。 技術的に見たアイアースは試作艦の域を出ない艦である。未完成を示唆する外見的特徴はもっぱら艦首に集中している。艦首正面砲門群のうち、最上部両端の計2門がオミットされ、射撃管制用のセンサーに取って代わっている。パトロクロス以降でそのような補助装置は必要ない。また艦首側面にはセンサー運用のためか非装甲の露出部があり、防御上の不安材料となっていたと考えられる。
指揮ブロックより後ろは見た目上、色以外は2番艦パトロクロスとほぼ同じである。基本性能はパトロクロスにほぼ準拠しているので、パトロクロスないしパトロクロス級の項目で記している機能的子細はここでは触れない。 乗員はアイアース級最多クラスの1325名を数え、パトロクロスより99名多い。システム効率の低い試作型ゆえより多くのクルーが必要だったか、総旗艦向けの人員を加味していたかの、いずれかだと思われる。

アイアースは同盟軍ではきわめて珍しく、全体をブラウンに塗装している。この色は総旗艦のものであるという解釈と、試作艦のものであるという解釈の、2通りの捉え方が可能だと思われる。
前者はゲームで採用されており、セガサターン版ないしプレイステーション版ゲームで、シトレ元帥の旗艦ヘクトル(アイアースとおなじ艦容)が茶色に塗られている。後者は試作艦ながら実戦配備されたアガートラムを論拠として挙げておく。

艦首側面にナンバーがないのはまず、アイアースの登場が劇場版「わが征くは星の大海」であったことに起因する。同作品ではパトロクロスにもナンバリング表記が存在しなかった。本伝で登場機会はなく、もし本編に出ていたなら0101または0001の艦籍番号が与えられるのではという見方もあったが、後の外伝シリーズで再登場したアイアースにもナンバー表記はなく、これにより初映像化より20年を経てようやく、公式設定としてのノンナンバーが確定した。

幾つかの大会戦を前線の渦中に身を投じ指揮してきたアイアースはしかし、帝国領侵攻作戦では一貫して後方に留まり、イゼルローン要塞に係留されたままとなった。
アムリッツァ敗戦を受けたロボス元帥引責辞任のあと、本艦の処遇については2説ある。ひとつはパトロクロス級の説明で、第1艦隊司令官へ新たに就任したパエッタが引き継ぎ、ランテマリオを戦った。もうひとつはアキレウス級およびアイアース級の話で、そのまま退役した。

艦名アイアースはギリシア神話・トロイ戦争の英雄で、大アイアース・小アイアースの2人がいる。目立つ大アイアースは同戦争においてギリシア陣営ではアキレウスに次ぐ勇者であった。現在ギリシャ語ではアイアス(Aias)と読み、ラテン語でアヤックス(Ajax)と記し、英語でエイジャックスと読む。
オデュッセウスがユリシーズとなってしまうように、共通する文字圏でもその読みは時代や場所で大きく違ってくる。メックリンガー提督がキュンメル男爵を表敬訪問した際、男爵が提督を喩えたツァオツァオとは、曹操(そうそう)の中国語発音だ。
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