グッドスマイルカンパニー VOCALOID2 1/8 レーシングミク2016Ver. フィギュアレビュー
初音ミク♪ 出来はいいぞ! レース場の雰囲気がよく出てる小情景だ。 箱 イラスト ただし、ぱっと見の完成度に対し、Amazonはじめウェブ上での口コミ評判は芳しくない。 理由は「組み立てるだけで破損させるリスクと戦う」本末転倒フィギュアの典型というか代表にあげられるレベルだからだ。 完成度は写真にあるまま、見事なものだ。 一時期めちゃくちゃだったビニール類の過剰さは大幅に緩和されており、アルターのようにインナーブリスター側の工夫で保護していく方向性は大きく評価できる。 だがしかし組み立てが……下手すれば一度組み立てると元に戻せなくなるレベル。 台座とタイヤは完全に填めてはいけない。折れる。壊す。元に戻せない。必ず余裕を残してわざと隙間を空ける。ほかに安全な方法はない。 レーシングミク本体とタイヤも完全に填めてはいけない。ABSの髪が干渉して折れかねん。ポキンと。 ほかにも破損リスクがあるが、後述する。リスクはたいてい1項目ていどなんだが、3つも抱えてるフィギュアはさすがに滅多にない。 というわけで3関門をすべて突破できないと、けっこうな確率で「壊す」ので注意。断言しよう、壊しちゃうと。数十人に1人くらいかな? このレビューでは長年の勘でヤバいと思った部分の組み立てをきっちりとは行ってない。 編集してて思うよ。出来はいいんだ、出来は。 さすがグッスマの公式フィギュアだぜ。細部まできっちり造型しきった。1年近くも延期したのだから、高まるもんだ。 ライティングによりレース中の日陰って演出。350ワット相当の大光量LEDランプを持ってて、レンズをいじめてわざと眩しい夏の日みたいな写りが容易に。 バストアップ 破損リスクを除けば高い次元で満足度の高い作品。 延期しすぎて2018年に2016年ミクだけど、この造型情報密度なら待った甲斐もあるかも。 立体感のあるパラソル。 胴体 ミクの手の先にあるパーツが3つめのリスクだ。私はいきなり穴を潰してしまい、千枚通しで再開通させた。というか塗料がね? 穴の中にね? 入っちゃっててね? 穴を狭めていてね? 余裕を持たせると缶がグラグラするのでギリギリの穴にするしかなく、造型との構造的な問題でリスクになっちゃった例。 横。塗装工程細かそう。 背中に協賛メーカーのロゴ。 足 台座だぜ。際限なく複雑化していく3D造型に対し、素材および加工技術のカバーが頭打ちで限界を迎えつつある。たとえばCCさくら10周年フィギュアは破損率の高さから口コミサイトの評価は散々たる低さに甘んじており、販売価格もプレミアどころか投げ売り状態。なんでも出来ちゃう3Dゆえ高難度スパイラルから壊れるリスクも高まり、せっかく具現化できてもかえって評判は下がる。その一方で無理をしないコトブキヤが無難な造型で高評価を連発している。攻めと守りの境界で揺らいでるのが現状だ。グッスマは萌え模型業界の雄なので、このメーカーがもてあますことは大半のメーカーに無理だろう。 縫合線による疑似すじだ。