アクアマリン オーディンスフィア レイヴスラシル 1/8 グウェンドリン 天翔ける戦乙女(ワルキューレ) フィギュアレビュー
ゲーム誌の表紙を飾った魔王の姫を立体化。 オーディンスフィアは立体化に恵まれたコンテンツだ。 フィギュアの点数こそ数えられるうちに収まってるが、その大半が良作。 箱 またひとつ、作品と呼びたくなるフィギュアが加わったぜ。 オーディンスフィアは2016年に新作が出て以降、再販を含めフィギュア企画が増えた。 リアル路線からの造型は、元イラストの絵柄に合わせたもの。 この前衛芸術じみたポーズやパース強調は、ゲームの演出を反映したもの。 2016年になってもオリジナルと変わらぬ演出、動き。それは最初から完成された世界観に通じる。 まるで2002年から不変の東方プロジェクトがごとく。ゆえにその表現・方向性に迷いはなく、立体化されてもなおその感性は継承される。 目を見張るフィギュアが生まれやすいコンテンツなんだろうねオーディンスフィアは。 このフィギュアは顔が人形っぽくなっていて、不思議な雰囲気だ。 リアルスタイルなのにデフォルメのテイストも混ざったメルヘン立体造形。 この変わった飛ぶような造型は置物としてじつに楽しく宗教画のように。 これを色付けずにもっとデザインを無個性化すれば、ヨーロッパの古い教会の外壁を飾る天使に混ざっていても違和感はないかもしれないね。 そういう心へ訴えるような、ただの萌えフィギュアでない「ファンタジー」のマインドが籠もった良作だと思う。 塗りもリアル系フィギュアの技術が使われ、普通の萌えフィギュアとは違う。 たまにはこういうのもいいだろう。 エロ目的で買うとか、可愛いから買うとか、そういう路線ではない。 純粋に原作のファン、あるいはファンタジーが好きな向きに、普段フィギュアを買わない人が買いそうだ。むろん私のようなコレクターもOK。 単純に造形物として魅力的な作品に仕上がっている。惜しむべきは、このコンテンツはすでにアルターが逸品を何体かリリース済みというところか。資金に余裕があるなら、どれもこれもみんな買っちゃえ。 頭 基本塗料はつや消しだ。 デフォルメ気味にゆるやかに曲がった槍。 背中側へ。 レイヴスラシルな翼。 下半身の情報量と、革の質感。ちゃんと革と分かる。 台座は高貴な者の冠。 エロ――というべきかどうか。 あまりエロ的なものを求めるようなフィギュアには見えないが、しっかりスケベな股間であるぞ。 作品としても楽しめるし、性的なハアハアも味わえる。いいとこどり。 顔がリアルなドール寄りで美人系だ。アニメ的・メルヘン的な可愛さが欲しいならアルターのでいいか。