4-Leaves LG(Legend Girls)機動戦艦ナデシコ 1/8 ホシノ・ルリ -フリルスタイル- フィギュアレビュー
今回は花畑背景一色で。箱内側の台紙だ。 2010年2月、ナデシコのブルーレイが発売された。それに合わせるかのように、10年前のキットが不死鳥のごとく蘇った。 元となったガレージキットが発売されたのは、2000年6月。今回のPVCフィギュア発売が2010年6月だから、奇しくもちょうど10周年だ。 Legend Girlsシリーズはコトブキヤによる自社ガレージキット発掘企画で、部分的に最新技術に合わせて修正してくるが、基本的な造型や分割は変わらない。 10年前の雰囲気を味わう。でもぶっちゃけ、今でもじゅうぶんに良いフィギュアだと思う。 10年前といえば、塗装済み完成品フィギュアの水準はいまとは比べものにならない、ひどいものだった。ガレージキット市場のみが隔絶した高みにあって、雑誌や店頭ショーケースで指をくわえて見ていたものだ。 そういう中で、ガレージキットメーカーから完成品メーカーへと漸次的に移行していき、現存している老舗のひとつがコトブキヤだ。コトブキヤほど良質かつ大量のキットストックを持つメーカーは他にはない。 対抗馬をあえて挙げるなら海洋堂くらいだろうか。ただし原型師の癖を良しとする、すなわち作家性の強い傾向にある海洋堂のフィギュア群は、流行の変化に弱いという欠点を抱えており、10年前の作品が現在でも通用するとは――ちょっと、正直、個人的にはあまり思えない。 コトブキヤは昔より、キャラの似てる度を重視してきており、基本の造型さえ良ければ、こうして10年を経ても通用するフィギュアを送り出せる。だからこそのLG企画なのだろう。 ちょっと回想っぽく語ってしまったが、こういう文章は10年以上のコレクション歴を持つ身であるからこそ書けると思ったので、フィギュアの見方の参考になればいいかなと思った。 10年前のフィギュアとは思えない仕上がりだ。可愛いね。ガレージキットにおける「可愛い顔」の造型技術は1996~1998年ごろ、当時隆盛だったセーラームーンフィギュアの試行錯誤によって一気に完成したと思う。この子はその恩恵を受けたごく初期の作品だ。 PVC化にあたり、目の輪郭や瞳のバランスなどは当時よりもむしろ最近のアニメに近く修正されている。さすがに90年代の顔では通用しないと判断したのだろう。 劇場版、16歳のルリらしい。10年前からの変更といえば他にもあって、塗り面が全体的に今風になっている。当時の雑誌ではこのルリ、前髪にハイライトが演出されている。1990年代アニメで多用された技法だ。 頭頂より。 おさげ2つ。そういやツインテールってかなり古いロリの萌え記号だな。 頭の裏側。彫りが浅く凹凸もなでらかで部品精度が低い?のは、あまり細かくしても当時の技術じゃきっちりキャスト抜きが出来なかったからだったと思う。たしか。いまのフィギュアは本当にシャープだね。デジカメの画素数みたいなものかな。技術レベルが低かったわけじゃなく、仕方ないものだった。 ロリータファッションの胸元。 うむ、かなり平らだね。 摘んだ花を挿している。今回の撮影で背景をずっと花畑にしたのはこれもある。 セーラー 両腕 スカート でっけえリボン。 実際の物理を無視してスカートをまっすぐに広げたりするのは、当時フィギュアだけでなくイラストでもよく見られた。 足がちらり。 赤靴 ぱんつは白いよ。白くなきゃダメだよねルリは。 だいたんな全開だ。 キャストオフも可能だ。ただし古いフィギュアよろしく、胴体がめがっさ細くてあまり見れたものではない。あくまでおまけ中のおまけのようだ。 下○もリアリティに乏しく、ぱんつのフィギュア造型に占める重要度の低さが伺える。いかにも彫った、って感じの下○だし。 下より覗けばそれなりにエロいが、最近の限定解除しまくりなフィギュアと比べればまだ大人しいね。こうして細部を見比べてみると、いろいろ技術レベルの差異が見られて面白い。