グリフォンエンタープライズ 幻夢戦記レダ レダの戦士 1/7 朝霧陽子 フィギュアレビュー

発売:2012/06 原型:あます(林檎連盟)

懐かしいキャラが世紀を越えてフィギュア化。でも評価は厳しいよ。 箱の装飾が1980年代テイストな。 それもそのはず、1985年のアニメで、OVA(オリジナルビデオアニメ)として制作された。 当時のTVアニメはまだまだ小学生向けというイメージが強く、純粋に中高生あるいはそれ以上の年齢をターゲットとした大きなお友達向け作品は、メディア販売またはレンタルビデオの形を取るしかなかった。 いまではオタクもすっかり市民権を得て、深夜アニメという時間枠もあって、良い時代になったものだ。イラストはいのまたむつみ氏。いまでも現役のイラストレーターだ。 30年近くを経てフィギュアとなった朝霧陽子。ちなみに私がレダを視聴したのは1990年代で、発表から10年はしてたかな。昔のレンタルビデオ店はのんきな業界で個人経営が多く、入れ替えも遅かったし。 さて、フィギュアの出来は……顔がな。まあいいやどうせ今後そう簡単に立体化されるキャラじゃないし。ほとんど記念購入みたいなもん。 戦士だけど露出すごい多いって、1980年代の戦う女性に多い。イメージがどこから来てるのかは知らんが、とにかくファンタジー&SF&ゲーム問わず、こんなビキニアーマーみたいなスタイルが多かった。有名なのはドラクエIIIの女戦士かな。 後ろ姿はいまの造型技術をふんだんに。 当時すでに萌えフィギュアの勃興もあったけど、造型されたところでいまの基準であれば泥人形もいいところだっただろう。進化っていいよね。 ああ、またこの顔か。なんか違うんだよな。 とりあえず斜め上より。顔を除けば良い。でもポーズが大人しいかな。元イラストは剣に体重を預けてるのに、こちらは違うんだよね。それで原画の迫力をさほど再現できなかった。当時の制作者が監修したっていうけど、本当にしてるの? まず顔がおかしい。1980年代に顕著な非対称顔を髪型だけで再現しながら、顔造型は角度限定を避けようと現代風だし、そもそも顔がなんで平行向いてるのかな。原画のドラマ性を殺している。 いちおう上目遣いだけど、上目でありながら視線は正面を見てるのが原画だった。それは体重を剣に預けてすこし前のめりになっていたからの演出で、重心を腰にしっかり構えたこのフィギュアで原画のような視線にしてしまうと―― なんで上を見てるのん? ってなってしまう。なるほど、これが違和感の正体か。あと前髪と顔面の比率も現代風だが、当時に合わせて3:2くらいにずらしておけば、けっこう面白くなったろうに。やはりまともに監修されてないだろこれ。 細かい部分部分の表現はけっこう普通なんだけどね。まああまり影響ないし。 ビキニアーマーだぜ。 けっこう胸がありそう。 下乳がかすかに覗いてるフェチ的な造型。これでも当時はロリキャラだ。1980年代のアニメで大人の女性っていうと一気に熟女で、ケバくなった。 露出多くていいぜ。 アーマー 剣だよ。長くて重そうだな。原画はこの剣が顔を隠す形だからか、フィギュアでは顔を見せるためか横にずらされているね。そのせいで元々の重心位置が破綻し、自然に見せるためどっしり腰を落としてしまったことで、個人的にはかえって不自然さが増したんだが。 背中はほとんど水着みたいな感じだ。 このあたりは評価できる造型だ。 足だぜ。 ネームプレートには珍しく個人マークはない。シンプルで良いね。 ここより股間の時間だが――全身図は間抜けだな。 だからいきなり、おしりだけのアップだぜ。 やはり現代の技術を受けてかなり性的な良い造りだ。 この辺は下手に当時を再現すると叩かれるが、顔だけは当時に似せて欲しかったかもな。アイプリントだけは当時のテイストだから、ちょっと違う感がさらに増幅されてたし。

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