ベンガラ(吹屋ふるさと村)

おでかけフォト
撮影:2012/07/20

 赤い街を見てきた。

岡山県高梁市

吹屋ふるさと村
 赤茶色の屋根が連なってるね〜〜。

 赤い街だぜ。

吹屋街道
 それが数百メートルほど。

 平日だったので人はほとんどいなかったが、それなりに整備された観光地だ。

 いわゆる保存地区ってことで、江戸〜明治時代以来の町並みを維持している。現役の家も多くて、人が住んでるぜ。

 それにしても赤い。柱はもちろん、壁、軒の裏地、瓦、扉、横木から礎石に至るまで、思いつくあらゆるものが赤系統だ。かなり控えめな発色だな。

 塗料の正体は、ベンガラ(弁柄)という。

 弁柄は伝統的な赤色塗料(顔料)の一種だ。さびた鉄のような色が、上品になった感じとでもいうべきか。

 町並みを一通り見たところで、吹屋のレストランで飯を食った。やはりというか食器の多くが赤い。

郷土館&旧片山家住宅
 重要文化財として管理されている家のいくつかに入れる。片山家ってところなどを見物した。

 ベンガラを扱う道具類の数々。すっかり弁柄色に染まっている。つまり吹屋がベンガラを好きな地区というわけではなく、弁柄そのものの産地だったというわけだ。

 生産に使っていた石臼らしい。おしゃれで塗ってるわけではない。

 保存地区ということで、ベンガラな町並み以外にも、古いものが色々と転がっている。

 たとえば緑の公衆電話だ。懐かしいな。

 明治時代の郵便投函ポスト。

 赤ほどではないが、ほかに目立つ色が黒だ。おもに壁などで。

 建物として組む前に、火で炙って焦がしたものだ。この作業によって遠目に黒色を得られ、実用ではちょっとだけ耐火能力を得るんだったっけ? うろ覚え。岡山周辺ではけっこう見る。

 かつて現役だったポンプ車っぽいもの。

 なんか見つけた。

 ツバメの雛だ。

 餌を運ぶ親を待ってじっとしてる。

 赤い街、吹屋地区。

 だが赤いのは家や店だけじゃない。

吹屋小学校旧校舎
 学舎も赤い。つい最近まで実際に使われていた。

 現存する木造洋風校舎としては日本最古級だという。当然文化財指定で、史跡建造物扱いだ。

 神社も赤いね。

 ここから視点はベンガラに移るよ。

ベンガラ館
 ベンガラを作る工程を紹介するとこ。元工場だぜ。本物だぜ。

 硫化鉄鉱石を原料に色々やってると、最終的に安定した三酸化二鉄(Fe2O3)となって、赤い染料ないし塗料としたぜって話。

 大きな窯場で焼く。短時間で一気に錆びさせるって感じ? 錆なんてそこら中に転がっているが、弁柄は高純度の赤錆びでないとダメ。いわば管理された錆びってイメージだな。

 染料や顔料として使うには、色が勝手に変化しないよう安定させる必要がある。それを行う脱酸槽だが、見事なまでに真っ赤かだ。実際に使われていた道具っぽい。

 こちらは隣接する陶芸館付属の、いまでは珍しい登り窯。ベンガラ陶芸だよ。

 加工の前には、採取するって段階があるよね。

吹屋銅山笹畝坑道

 入口背景にケロちゃんで面白そうな影絵を写してみた。

 西暦807年に発見された古い鉱山で、1972年まで採掘されていた。1000年以上の歴史で掘られた坑道の総延長は、主要なものだけで73キロメートルに及ぶとされる。

 切ない人形だな。

 坑道の出口をぱしゃり。

 そうそう、吹屋へ行くとき間違えて旧道から来てしまったんだが、その道中に面白いものがあった。

 大昔に掘られたトンネルだ。狭くて大型車は通行不能だが、現役の車道として使用されている。現在の工法では考えられないが、壁面は岩そのまんま剥きだし。つまり単純に削っただけ。

 さて、最後は元締めだな。

広兼邸

 鉱山と弁柄の富によって、もはや城かよってレベル。地域の庄屋なので、武士ではない。

 天井高い!

 神が祀られてたので、ケロちゃんの出番だ。

 すごく古い建物なので、朽ちてる部分もある。

 自家用の消防道具を持ってるとは、ぜいたくだな。まあこんなもの使ってる暇があったら、桶でバケツリレーしたほうがずっとマシなんだが。

 てなわけで、終わりだぜ。

 洩矢諏訪子と射命丸文でお送りしたぜ。

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