呉弐 鉄のくじら館&大和ミュージアム 漫遊 おでかけフォト よろずなホビー
11年ぶりに呉市の大和ミュージアムを再訪。
ゆえに呉弐。広島の東方Projectオンリーイベントに参加した寄り道――滞在時間も撮影内容的にもこちらが本番か。「すべて」の解説を読み上映を見て回ってたら、4時間以上も掛かった。
広島県呉市
鉄のくじら館(海上自衛隊 呉資料館)大和ミュージアムの真向かいにある公設の資料館。
退役した潜水艦を目玉展示に使っている。
本物だから寄ればすごい迫力だぜ。
魚雷がここから出るぜ。
スクリューより舵や安定板のほうが想像以上に大きいんだな。
あまり知らなかったおもしろ装備。
潜水艦の錨だ。
鉄のくじら館に入ると、お土産コーナーの壁にサインが。私が訪問するわずか一ヶ月前に、GATEの小説原作者とコミック版漫画家が訪れてたようだ。自衛隊と異世界をテーマにした作品で、アニメは視聴の遅れがちな私が珍しくリアルタイムで追った。
鉄のくじら館、内部はおしゃれだぜ。ここはまだ潜水艦ではない。外にどかんと置いて派手に目立ってるだけで、おもな建物は薄茶色の外壁。
本物の機雷。この手の「実物大」展示には保存上の理由などからレプリカも多いが、自衛隊関連はどこも本物だらけ。現役装備はすべて「将来の展示物」候補であり、引退物件も組織が巨大で入手ルートに事欠かないため、むしろ複製を見つけるほうが難しそう。
掃海作業で実際に使われ、名誉の負傷で引退したフロート。人間のかわりにリスクの多くを引き受け、機雷を海上とか近くへ引っ張る。釣りでいえば浮きに相当。
20ミリ機銃
機雷をこれで撃ちまくって破壊するんだって。大雑把だが爆破処理より楽だし安全だ。これも人の命を危険に晒さずに済むよね。それに海賊退治にも使える。そういう動画あるし。
潜水艦
潜水艦あさしおへGO。リベットだぜリベット。ヒャッホゥ。期待値めっちゃ高まる。
2004年まで現役だった。鉄のくじら館としてここに揚陸されたのが2006年9月で、私が最初に大和ミュージアムを訪れたのはそのさらに1年半くらい前。
艦長室
狭い通路に所狭しと配管・配線が走りまくって計器だらけ。男心をくすぐる。
夜間点灯の赤い光。
通常の光。
潜望鏡
いまでも見える。
土産コーナーに萌えキャラの等身大パネルが。2013年に自衛隊岡山地方協力本部が仕掛けた陸海空マスコット少女。島田フミカネ氏デザイン。右のはあとから増殖したおまけ。いまや各地の関連施設やイベントへ出張していくとか。
しんかい
近くに大和の主錨があるがうっかり見損ねた。
大和ミュージアム(呉市海軍歴史科学館)前回来たときはオープン直後だったので人だらけだったが、2度目は余裕をもって撮影できた。
屋外展示のこいつらは戦艦「陸奥」のパーツ群だ。
これから艦これのモデルとなった戦艦どもが実物・模型合わせて続々と登場するぜ。
主蛇。すべて実物。
スクリュー。欠けてるのがいかにも本物。
41センチ主砲身
艦尾フェアリーダー
ロープとか繋留するときに使う奴。
錨
艦尾旗竿
11年ぶりに入るぜ。
戦艦「大和」は九州沖でこんなになって沈んでしまってるが――
このミュージアムでは1/10模型で往時の姿を誇らしげに示している。
相変わらずでかい。全長263m・主砲口径46センチは当時世界最大最強で、いまでも戦艦として歴代世界最大級、排水量視点ならなお最大サイズだ。現代の米軍空母と比べるなよ? あいつらは別次元の存在だ。
11年前の姿がこれ。写真が妙に緑っぽいのは当時の照明性能が低かったせい。レンズフレアも盛大だな。
高演色へと置き換えられて、落ち着いた発色。
おかげさまでとても撮影しやすかった。コンデジだろうがデジイチだろうが光さえ良質ならいい色に写る。
暗めに調整。
艦首の下、赤いところの突出。バルバスバウといい、消波効果がある。燃費などが向上するが、理屈が科学的にようやく解明されたのは大和沈没10年くらい後。日本海軍でもごく一部の艦にしか採用されなかった。
艦首。鎖は錨用のやつだ。固定されてる鎖の根元までずいぶん長いが、先端すぎては巨大戦艦を支えるに強度が厳しいから。暴風雨などの強負荷ですぽんと抜けちまうぜ。
巨大な主砲群。主砲の上や周辺にある機銃はおもに対空用。
主砲を撃つとき、対空機銃だけじゃなく甲板上から一切の人員が退出していたとか。なぜなら爆風で吹っ飛ばされて、下手すると死んじゃうから。鼓膜破裂とか余裕。
対空防御の要となる無数の機関銃および機関砲。さらに各種観測・管制装置。
機銃とシールドを含むスペースごとに、当時の自走砲と同サイズだったりする。高角自走砲がずらりと並んでるイメージ。
艦橋。人がじかに双眼鏡などで目視確認。すでにレーダーもあったけど、まだまだ人の目そのものが主力だった最後の時代。ちなみに一番上で左右に張り出してるの横棒構造はターゲットまでの距離を調べる測距儀で、日本光学(いまのニコン)製だ。人間の目が2つあって立体視するのとおなじ原理。各主副砲塔の後部にもある。
排気用の煙突。大和は重油を燃やして動く。排気の対となる吸気口は、機銃群のスキマに分散配置されている。壁面の格子みたいなのみんな吸気口。煙突側面の丸いのはサーチライト。
大和は前よりも後ろから見る方が個人的には楽しい。
でっかいアンテナ。通信とか。大量のワイヤーはアンテナ線や旗用、さらに「なにかに使うかもしれない」と帆船時代の経験則であえて余計に張られてたものもあったとか。
後部の主砲。
飛行艇施設。哨戒任務とか。レーダー本格実装前夜の艦なので、目視での索敵警戒がとても重視された。
やはり後部は写してて楽しい。装甲下部に内火艇がみえる。水陸両用で、37mm戦車砲を備えてる。この内火艇の出撃・格納と、飛行艇の回収はクレーンで行う。
スクリュー4軸!
大和「ていど」の大きさの船は1960年代以降ありふれたように生産され、おもにタンカーや豪華客船としてその辺の洋上を航行している。都会に暮らす人が見慣れてる超高層ビル群は大和よりビッグサイズで容積も大きい。それでも多くの人がこの艦へロマンを感じるのは、内に秘めたドラマと悲哀ゆえだろう。
巨大模型に使われてる木甲板。記事を模型カテゴリじゃなく見聞に分類してるのは、現物が混じってるうえ訪問地がさまざまな艦艇の重要な聖地ともいえる呉のため。それに模型でも扱ってるテーマが実在した艦で、そこにファンタジーを巡らせる余地はない。
戦艦「金剛」が改装するまで積んでたボイラーの実物。改装後は研究施設で暖房用に再利用され、1993年まで現役だったとか。
ゼロ戦六二型
人がたまたま途絶えた隙に、構図を凝ってみたもの。
零式艦上戦闘機はいいねえ。最後は特攻とかで無念だったろうけど。
ん?
ノルナとか、当時の臨場感が伝わってくる。
エンジン
マツダの協力で修復したもの。
こちらもエンジン。三菱製。米国より寄贈され逆輸入。展示開始は今年2016年より。
魚雷。つよそうだけど酸素魚雷じゃない。
人間魚雷の回天。魚雷にしては鈍足で戦果散々、まともな軍艦は駆逐艦一隻を沈めるだけに終わった。
特攻兵器「海龍」。艦尾上部に穴が開いているのは、米軍に撃沈されたときの損傷。回天以下の鈍行で戦果ゼロ。
いろいろな艦砲弾。一番奥に隠れてるのは巡洋艦「青葉」の20センチ主砲身。
分かってる人がにやりとする「九一」の文字。うしろの女性と比べれば突出したサイズが分かる。
巡洋艦以上の主砲で活躍してた九一式。それでも最大のサイズを誇るこの46センチ九一式徹甲弾は、戦艦大和と武蔵で使われた。全長ほぼ2メートル・重量1.4トン。40キロメートルくらい飛ぶ。
特別展示ギャラリー
駆逐艦「冬月」
ネットオークションで景気の良い値がつきそうな精密模型がずらりと並んでる。
駆逐艦「島風」
日本海軍最速の船。写真の一部が欠けてるのはデジタル補正のため。私自身がガラスに写り込まず、できるだけガラスの反射も抑え、さらに模型のディテールがはっきり入る構図は限られてくる。フィルタとか持ってきてなかった。
駆逐艦「雪風」
歴史的な海戦へ多く参加し最後まで生き残った幸運艦。当時からその強運ぶりが話題になっていた。太平洋戦争で日本海軍は軍用艦の大半を喪失してて――つまり水兵は死亡率がきわめて高かった。
伊号第401潜水艦
世界初の潜水空母。晴嵐3機を搭載。
航空母艦「翔鶴」
航空母艦「飛龍」
巡洋艦「利根」
巡洋艦「那智」
巡洋艦「愛宕」
巡洋艦「青葉」
こいつの砲身の実物があったな。
巡洋艦「高雄」
戦艦「陸奥」
細かい色々が大和ミュージアムの表に展示されてる。
戦艦「伊勢」
戦艦「榛名」
はるなと読む。
戦艦「金剛」
帰国子女の金剛デース。
戦艦「扶桑」
中国の伝説にある国で日本が相当。つまり日本って意味の艦。はじめて排水量3万トンに達した。
こんなところかな? 元が300枚規模だったので、大幅にカットして編集に3日もかかったぜ。
みやげ
萌え絵のやつは自衛隊公式。繰り返す、自衛隊公式。鉄のくじら館は防衛省の直轄事業だ。大和ミュージアムが戦前を扱うなら、戦後を扱うのがくじら館。さらに未来へ生きるなら萌えも採用するよな。
とある地本の自衛帳。キャラデザは島田フミカネ氏。
岡山県の自衛隊公式グッズだぜ。買ったの隣県の広島。
陸海空勢揃い。イラストはそのままで写真でバリエーションあり。