プロ機用のアイカップを、アマチュア機 Nikon D7000 のファインダーに付けてみたぜ。ニコン現行機ではD4とD800でしか採用されていない丸型ファインダー窓は、その開口の広さから保証書付きの見易さを誇っている。ファインダーと肉眼の緩衝となるアイカップも、丸型となる。
Nikon DK-17M + Nikon DK-19 + TENPA MEA-N
下の写真はプロ用マグニファイングアイピース DK-17M と接眼ゴム DK-19 の組み合わせを、ニコン中級機用アイピースアダプタ TENPA MEA-N (1.22倍用・5代目)にねじ込んだものだぜ。手前のリングは DK-17M や DK-19 をそれぞれ単体で使うためのパーツ類だ。なお DK-17M の親戚である DK-17 や DK-17A と、DK-19 を合わせることは出来ない。DK-17M のときだけゴム目当てを一緒にできる。さらにいうと MEA-N (1.22倍用)にゴム目当て付きで使えるのも DK-17M だけだ。MEA-N にはTENPA社製マグニファイヤが存在するが、性能はニコン純正のほうが高いらしいぜ。MEA-N は Magnifying Eyepiece Adapter for Nikon の略らしい。
DK-17M はファインダー像を1.2倍に大きく見せる接眼レンズで、マグニファイヤと呼ばれる拡大アイピースだ。アイピースとはアイカップの中で、接眼レンズが入っているものを指すらしい。下の写真で DK-17M の左右に陣取るのは、以前使用していたマグニファイヤだ。D7000のイメージセンサー面積は、フルサイズ機の半分しかない。したがってアイカップの口径もまったくレベルが違ってくるぜ。
大は小を兼ねるとは良く言ったもので、じつはオーバーサイズのアイピースを使うことで、ファインダーに目を当てた瞬間にファインダー内の全領域を一望できる確率が上昇する。つまり即応性を確保できるぜ。さらにメガネをかけたままでファインダーを覗けることにも気づいた。一般的にマグニファイヤはメガネとの相性が悪く、それが理由でAPS-C機用のものは途中で使用をやめていた。メガネで覗き込むとゴム目当て DK-19 が邪魔となるが、ゴムなのでカメラ側へ折り曲げることが出来る。とはいえメガネではやはりケラレが発生するので、構図を四隅まで厳密に求めたい人には向かないだろう。
Nikon FAアイピース + Nikon DK-3 + Nikon DK-22
APS-C機に大型アイカップを付ける方法は、DK-17M 以外にもうひとつある。それはフィルム機用のパーツを組み合わせるやり方だぜ。とっくに生産終了した30~40年前ものカメラのパーツが消耗部品限定とはいえいまだに生産販売されているのはすごいことで、さらに現行機種と互換性があるのもすごい。正直ニコン機ユーザーで良かったと思うんだぜ。この組み合わせは、拡大機能が別にいらない人にはお勧めだ。ただし無視できない問題もある。
それはアイピースアダプタ DK-22 の脆さだぜ。まさか数回の取り外しで壊れてしまうとは思わなかった。このパーツの脆弱さはネット上でも報告されているが、互換性の維持といった大人の理由から、改善は難しいようだな。
当初はマグニファイヤと通常アイカップの2種類で行こうと思っていたが、通常のほうがあっさり壊れちゃった。したがって最後の手段を取ることにしたぜ。
Nikon DK-17M + Nikon DK-19 + TENPA MEA-N (2セット目)
つまりマグニファイヤDK-17M のほうを2つ用意する。FAアイピース + DK-3 + DK-22 のほうもいちおう使用可能なので、併用することにしたぜ。ラフな場面では DK-17M ×2 だな。アダプタとの接合は完璧だし、接眼ゴムも強いし、なによりアダプタ自体が総ABSの太いパーツで丈夫だ。DK-17M そのものもフレームがアルミ合金で強度が高い。
おおきな接眼ゴムは高い遮光性能を持ち、どれほど強烈な日照下でもファインダーに集中できる。ただし液晶画面の最上部が覆われてしまうので、導入にあたっては注意が必要だろう。私は撮影の99%がファインダーなのと、その場で写真の写り具合をチェックすることも少ないので、これで良いぜ。
それにしても稀少となったメイドインジャパンの印字が輝かしいね。マグニファイヤとしての性能もさすがフルサイズ丸型窓用、四角窓なAPS-C用 DK-21M とは別格だ。ピントの山がはっきり掴めるんだぜ。