RAW(ありのまま)の信号記録を現像し、画像として出力するソフトのひとつだぜ。導入した理由はじつに単純で、高名なfoo-bar-bazのスパさんがこれの上位に当たる、プロ仕様バージョンを使ってたから。SILKYPIXはスパさんが利用しているソフトのひとつにすぎないが、うちでは唯一の現像ソフトだ。
Asahiwa.jpでは基本的な現像設定をおもに感度別で7種類用意している。jpg名はサブカメラのHDR合成や、未編集の古い写真用。シルキーはjpgでも強引に現像モドキ補正ができる。精度はRAWよりずっと落ちるけど。カメラのjpg保存は表現的に正確じゃないけど、カメラ内で自動現像しちゃった状態かな。
設定を読み込んだあと、まず行う操作はレンズの絞り開放近くで写した、周辺減光を補正する作業だ。歪曲や色収差は直すのが面倒だし画質への影響も思ったほどではないので、よほどのことがないと補正しない。フォトショップ系の現像ソフトであればレンズプロファイルという機能があり、各レンズの弱点をほぼ完全に自動補正してくれるが、私のPCでは性能が足りず、フォトショップライトルーム試用版ですら重くて使いづらかった。したがって軽めのシルキーを使い続けている。
つづけての補正は露出調整だ。いちおうマイナス1/5段階のオート補正をデフォルトとしているが、暗い色の多いフィギュアだと露出が明るめに判定され、肌が色飛びしてしまう。
この場合は露出を下げて適正と思われる明るさに直した。時間がないときはこの作業を行わない。
つづけてトリミングだ。Asahiwa.jpの写真は切り取りを基本としている。ただし時間がないときは現像後にCG閲覧ソフトで適当にやってしまう。細かくトリミングできるのはもちろんシルキーのほうだ。トリミングのあと、一斉現像する。すくないときは20枚、多いときは一挙に1000枚。1000枚でも放置して就寝すれば、起きたときには終わっている。
以上のように機能の一部しか使わず、微調整のみのほぼオートで済ますので、このスタンダード版でちょうど良い。動作も軽いし。微調整しかやらないならjpg保存でも良くね? との声が聞こえてきそうだが、jpg画像には白飛び黒潰れを絶対に直せないという、無視しえない弱点がある。一眼レフカメラの広いダイナミックレンジを活かせるのはRAW保存だ。
2012年ごろから増えてきたのがデジタルシフトや回転。
野外撮影ものでの使用が多いけど、フィギュアレビューでも箱などで利用している。
こんな感じ。本物のティルトシフトレンズはとっても高価なので、デジタルシフトは大助かり。またシフト量をわざと拡大し、反対におおげさな表現に使うこともある。
建物の写真などはデジタルシフトおよび回転を多用する。あとから補正すれば良いので、完全な水平を現地で意識しなくなった。あまり細かいところにこだわってると、撮影テンポなど色々と狂う。時間もかかるし。とくに観光地では立ち止まるのも最低限に留めておきたい。被写体を見つけて構えて写すまで一瞬で終わらせるのがジャスティス。