Nikon AF-P NIKKOR 70-300mm f/4.5-5.6E ED VR

機材
購入:2019/01 分類:ズームレンズ

 ニコンFXフォーマット用の全部入りローエンド望遠レンズだぜ。純正のずばり入門用モデル。 所有カメラが35mmフルサイズセンサー機のみとなったので、レンズもできるだけフルサイズ用で揃えることにした。といっても入れ替わりは標準ズームと望遠ズームだけだ。標準はミラーレス用で望遠は一眼レフ用。 2017年夏に出た現行&最新モデル。数万円足すだけで一段階上のF4通しを中古で買えたが、200g以上重いしテレ端200mm止まりのうえ望遠は出番そのものが少ないので、ここは利便と軽さを優先だぜ。 旧型からの進歩は単純な光学性能の向上はむろん、静音駆動のステッピングモーター、軽量化、接近距離&撮影倍率、手振れ補正の強化など。前モデルがすでに当時としてはいろんな機能を詰め込んだ高機能モデルだった。 ズームするとにょきにょき伸びるタイプ。伸びる長さはフードのサイズとおなじくらいか。昔からのハイアマチュアにはこういう普通のレンズを嫌がる人も多いが、最近はミラーレスを中心として「画質重視」ながら伸びるズームを採用したモデルが増えているぜ。じつは原理的にはこの機構のほうが画質レベルを維持できるし、値段も抑えられる。(気密&耐候性は下がる) 後玉に安いレンズの逆光防御、フレアカッターだ。高価なモデルで採用すると怒るユーザーもいるほどの装備だが、軽量化と価格抑制に一役買う重要パーツだったりする。多少のコーティングよりずっと効果は高い。余分な光の遮蔽率100%なんだから、当然の性能だ。なおソニーなど新しいメーカーは20万円以上の高額レンズにも積極的にフレアカッターを使ってくる。 広角・標準・望遠と高速静粛なステッピングモーターで揃ったな。さて実写にいこう。 定番なら野鳥か。その辺の川にいた適当な渡り鳥。種類は知らん。鳥は撮影ジャンルのひとつになるほど愛好者が多い。 望遠レンズのお約束、遠景。標準ズームの一部を切り取るより当たり前だが高画質になる。焦点距離180mm、写真中央の奥に見える工場まで5キロ、左端彼方のクレーン群は7キロ以上。 望遠レンズが得意とする撮り方が、こういうフェンスの障壁をボケ量で打ち消すもの。 うっすらとフェンスの「X」型が確認できるが、言わないとたぶん分からないていどにまで、大きな前ボケで消している。慣れれば動物園や飛行場などで常用できる。 望遠レンズでわりと写す機会が多いテーマが植物。 なにせ植物はその場より動かない以上、近づけない場所に生えてることも多く、大きく写したいなら遠くより望遠でアップにするほかない。 このズームで試写してて感心したのが、二線ボケの少なさ。DX用のAF-P望遠や、前モデル70-300mmG型より二線ボケがかなり抑制されている。購入前に比較した70-200mmF4Gが高解像の代償で二線ボケの大きめなレンズなので、そこは嬉しい結果だった。 ボケの質感は新しい標準ズーム、Z24-70mm f/4S にすこし落ちるていどかな。最短撮影距離1.2メートル、同倍率0.25。 廉価ズームレンズの最低グレードだというのに、背景ボケの輪郭に二線傾向があまり見られない。ボケ描写は70-300mmクラスではニコン史上、過去最良かと。こういう四季を写すのに格好のレンズとなった。価格半分のタムロン70-300mmはボケ味がやや堅く、この新70-300mmほどの描写力はない。 逆光性能はこんな感じ。頑張ってるほうかな。紫色のゴーストはフレアカッターの影響を受けて四角形だが、カッターないと光源を囲むように数倍へ拡大し、円弧を描くはず。ちゃんと仕事してるよフレアカッター。 望遠レンズだが、70mmでもあるていどの広さをカバーできる。標準ズームへ付け替える暇がないなら、とりあえず70mmで頑張り、余裕があるならレンズ交換だぜ。そんなことをプロが言ってた。とりあえず付けてるレンズで写せと。 あまり意味がないかもだが、メモ写にも使えるぜ。スマホで十分なこんな一枚をわざわざフルサイズ用の望遠レンズで写すとか、周囲から目立って仕方ないが。縮んだ状態でもフードと合わせて20cmは飛び出してるからな。だがそのとき持ってるレンズでまず写せ――というのが、繰り返すがプロの教えだ。 スマホで写す内容だからといって、せっかく高画質カメラを手にしてるのに、わざわざスマホへ持ち替える必要もないだろう。低倍率望遠ズームの広角端70mmは、こういったメモ的な撮影に十分耐えるだけの「広さ」を持っている。望遠だからといって離れた被写体のみを追う必要はない。 こちらは望遠レンズ本来の被写体かな。300mmで最大限に離れて、できるだけ歪みを減らした状態。被写体より離れると見せかけの歪みが減っていく。圧縮効果といわれる。 300mmを使えば市街でも遠近感を出せる。背景のボケで主題が浮かび上がる。 街中のこういうスナップ的な撮影で望遠は使いづらいな。あまり一般的じゃないか。むしろ高倍率ズームかね。望遠専用レンズのほうが高画質だけど。 目に付くものを適当に。望遠で写す必然はないが、そのとき望遠しかないなら、許された範囲で記録する。フルサイズの70mm(APS-C44〜46mm・マイクロフォーサーズ35mm)はわりと写しやすい。 望遠レンズでの立体感。欄干と立て看が、背景から浮かび上がってる。例としていいかなと掲載。 背景のボケの大きさはメイン被写体までの距離や背景の距離、絞り値などで様々に変化していく。どれくらいでどうなるかは、経験的に理解しておいたほうが、思い通りに写せるようになる。考えてるうちは――というより、考えないほうがいい。たぶん多くの人がそういうの、きっと混乱するんで。 前ボケの例示。ニコンは前ボケがキレイで後ボケの煩いレンズが多いそうだが、煩いかどうか判別は付きにくいな。 後ボケだ。前に所有してた望遠ズームなら、どれほど酷い背景になったんだろうねこれ。点描でボケの輪郭線が強調されている。非球面レンズを採用する現代レンズの大半で生じる特徴だぜ。おおむねこの輪郭が煩さの主因になってる気がする。 以上、妥協と安さと軽さと使用頻度とか諸々で選んだ望遠ズーム。これがそのうちニコンZマウントのF4通しになるのか、そのまま維持されるのか、高倍率へ走るのか、まったくの未定で適当。

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