よさこいや阿波踊りに合わせ、1年半ぶりの望遠復活。いまさら社外製もアレなので純正いった。 販売から10年が経過したモデルで、後継の噂もあったので初級望遠の中古。標準ズームのときよりさらに安価で入手できた。防振機能をもつフルサイズ用純正望遠ズームが3万。新品なら6万円台だぜ。APS-C用なら55-200mmがカテゴリ的に該当するね。 本当は10万円くらいする中級のF4通しが欲しかったが、リボルビング雲台で火が付き、三脚やら雲台やらを買い漁ってるうちに資金尽きたぜ。その資金も本来はミルバス2/50M用だったが、金回りってホント、どうなるか分からんぜよ。 特筆するところはないな、よくある普通のズームだ。いまどきのズームレンズが備えてる機能を過不足なく実装してる。防振・簡易防滴・AF&マニュアル切替・シームレスなんとか・AF機能切替……あれ、意外に社外製より充実してるぞ。10年前の時点ですでに基本機能がここまで「至れり尽くせり」だったのか。隠れた高機能レンズじゃん。 エントリーモデルなのでズームリングで伸びる。ニコンの望遠ズームはF4通しから伸びない。重さは750gくらい。100mm級マクロと同等か近い。 画質はきわめて並だがウェブ掲載レベルであれば問題ない。むろん等倍では見ないほうが幸せになれる。解像力は期待できないが、それでも高倍率ズームよりはましという区分け。 安玉といえどもボケ部分のにじみや奇妙な色分離も起きない。低倍率設計のおかげ。ただ二線傾向は仕方ないか。 背景のボケ方はニコンのレンズによく見られる、擦りガラスのような薄れ方。イッツニコン。典型だ。 主体を前に持ってきて背景を大きくボカすと、二線ボケなどはほぼ消え気にならなくなる。 サンプルがお祭りの写真しかないのは、ほかに出動してないからだぜ。望遠ズームの出番はあまりない。離れて写す花卉でも中望遠マクロで片が付く。だから私が20万円以上するF2.8通し70-200mmモデルを買うことは、すくなくともフィギュアがメイン被写体である間はないだろう。宝の持ち腐れ過ぎる。 安いレンズだが描写の欠点をすこし補う方法がある。私が2年くらい前から採り入れてる、シャープネス放棄路線だぜ。現像時は一切の先鋭処理をおこなわず、最後となるWeb用jpg化&縮小時に輪郭部を強調する方法。あるいはピントの合ったところだけ手動でシャープを掛ける。フィギュアレビューで常用しており、jpgのファイル容量を10~20%ほど抑える効果もある。 アンシャープマスクはまだ閾値の判定がいい加減だ。通常の設定では下のようにボケの硬さが強調されてしまう。本来はシャープネスをしてない状態があるべき姿で、つまり写真をくっきり見せたい行為が、ボケ味を損なわせてしまっている。もっともローパスフィルタで失ったディテールを回復させようというのがシャープの始まりだから、あるべき状態というのもちょっと違うか。 以上、普通のズームだったぜ。こいつのつぎの出番は秋の紅葉とか、正月の初日の出とか、突発的な天体ショーとか、遠景が評判な観光地とか。たぶん20~30回と使わないうちに次のモデルが出るか、F4通しを購入して置き換えるだろうね。