無個性優等生安心安定準広角単焦点レンズだぜ。 シリーズ共通シックな箱。 手とか肩が痛すぎてZ100-400mmどころかZ70-200mmすら使えなくなり、望遠資金のあぶれたぶんを単焦点へシフト。使う使わない別として、なにせ高画質やし。 クラシカルなニコンZfcに合うコシナのフォクトレンダー35mmを導入してみたけど、手首の痛みからカメラ操作してるうちに痺れて保持できなくなり、消極的理由からニコン純正のおなじ35mm。 単焦点レンズをズームといっしょに使うなら50mmくらいが良いそうだけど、35mmにしたのは、APS-CのZfcにつければほぼ50mm相当になるため。Z6IIなら35mmとして使える。 まず最近の野外メインレンズ、24-120mmズームレンズの描写例。解像力の代償で、背景がやや煩い。ズームで高解像と高ボケ質を両立するのは難しい。可能なレンズは最低でも30万円オーダーだ。 そこで単焦点だ。 ……あっれー、なんか全体が解像してるな。 すまねえ。35mmくらいの広さで風景を写すと、構図的に全体解像になってしまいやすいぜ。寄って写すならどのレンズでもボケは簡単だけど。 ならば開き直って、絞って解像運用だ。 といいつつ、ほとんど絞り開放F1.8だったりして。 やべえな現代レンズ単焦点の絞り開放。コシナさんごめんな、手を壊してるなら、フルオートだぜ。 絞り開放付近から四隅までパキパキに解像するレンズ設計をF1.8クラスから与えてるのはニコンZだけだぜ。 キヤノンRFやソニーFEは通常ラインアップはあるていど絞らないといけない。絞り開放から解像してくれるのは、普通のマウントだと20~30万円以上、重さも1~2キロとかいう重量級レンズからだ。 ボケ味も素直で良い。優等生。なにも考えずに済む。ありがたい。 F8まで絞ると手前から奥底まで解像。それでいてF2付近の風景写真との差異は小さく、とにかく使える。ヤバいくらい便利。 発色もよい。 逆光耐性高くて、コントラスト低下がほぼ起こらない。優秀。 特徴のない素直なボケ。面白みがないという評価もあるけど、観光のさなかに一瞬で済ませるなら、味のないほうが扱いやすい。あとから画像加工すればいいだけ。 点描は周辺でやや口径食ありか。 とりあえず絞り開放で適当に写せば、なんとなくそれっぽい雰囲気が出そう、な気がする。 マクロ距離。描写力は……最初の試写でいきなりこれか。ヤバいな。 このレンズはピント合わせ用のエレメントを2つ使うマルチフォーカス機能により、無限遠から最短まで、高い解像度を維持できる。通常の1レンズ群フォーカスによるレンズだと、もっとも解像する距離帯から離れるほど解像度が落ちていく。 おかげでマクロレンズに迫る解像感を、近距離撮影でも実現。 飯写真ターンということで、24-120mmによる飯撮りサンプル。ボケ味というよりボケ量がやや足りない感じか。 Z35mmはZ24-120mmよりさらに10cm寄れる。ただし最大倍率はハーフマクロに迫る24-120mmほどではなく、いまどきの普通の単焦点くらい。 このレンズを買うきっかけになったコシナ35mmでは苦労しないと出なかったボケ質が、高い確率で。 前ボケも後ボケも良好。 後ボケのボケ足がにじまず溶ける。拡散するようににじむボケはズームに多い特徴。にじまず溶けるのが単焦点ないし高級ズーム。 ケーキ 24-120mmとくらべてレンズが軽いぶん、カメラを高く掲げて真上構図が楽。 手首の筋肉を痛めてる現状、重めズームで下の構図は難しい。さらにボケ量も稼ぐとなればなおさら。 最短近くでも二線ボケはほぼ見られない。 この特徴のない優秀なボケと解像力のおかげで、安心して試行錯誤しない短時間撮影が行える。味を持たせるなら現像時に。 なお24-120mmより寄れるぶん、広角かつパース(遠近感)強調が必要なフィギュア撮影でピンポイント登板できるぜ。むろんマイクロ105mmと合わせても良い。 さすがに35mmだとAPS-Cクロップでもパースが大きくなるから、レビュー撮影などで全体登板は無理だけど、印象的な1枚ないし数枚を寄って高画質で得たいなら、広角ぎみ単焦点は選択肢として申し分ない。 いまのところこの35mmは24-120mmが重くて大変そうな場所へ連れ出している。ただ風景を写すときどうしてもボケ量が足りないので、もしかしたら85mm辺りを加えるかもしれない。未定。