Nikon NIKKOR Z 28-400mm f/4-8 VR 機材 ホビーレビュー

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購入:2024/04 分類:ズームレンズ

標準ズームと望遠ズームを統合。 高画質な超高倍率ズームだぜ。高倍率ズームは二度と買わないと述べたこともあったが、技術の進歩が常識を覆した。 今回これを導入するにあたり、ニコンZfc・Z50mmF1.8S・NOKTON40mmF1.2・Z50-250mmを手放した。それらぜんぶ売ってようやく入手可というほど、微妙に高価。およそ20万円。 これも円安のせいだ。インバウンドで外国人バイヤーが大勢流入・常駐しており、国内販売価格をうかつに安くすると、中古カメラ/レンズ市場のようにあっというまに買い荒らされる。 ゆえにメーカーと小売店は国内市場在庫を守るためにも為替相場に合わせた販売価格にするしかない。世知辛いぜ。 ちなみに1年前なら16万円くらいで出せた。3年前なら12万円くらい……やはり世知辛いな。もっとも、怪我の功名により売った機材の半分は購入額を上回ったが。確実に高く売れると分かってたので、高価だが購入に踏み切った。 伸びるぞ、うにょーんと。それにしてもフードが独特で面白いな。 この角形フードは、おもに接近撮影のため。広角側で、0.35倍くらいまで寄れる。メシ写真とか普通にOK。 そしてこの広角は、以前より所有しているZ14-30mmに近い感覚で取り回せる。 ということで、Z28-400mmはZ14-30mmとセットで使う前提となるぜ。これまで野外撮影で標準域を担当していたZ24-120mmは、24-30mm部分がZ14-30mmと重なっており、そのぶん選択しづらいシーンもあった。とりあえずレンズ2つでフルサイズ14-400mmまでカバーする。 28mm これまでの標準担当、Z24-120mmの望遠端。 400mmなら切り取り(トリミング)なしで、ここまでアップできる。 ※写真の600mm表記は400mmの誤り APS-Cクロップで換算600mm。 ※写真の400mm表記は600mmの誤り 超高倍率ズームの宿命として、背景ボケは被写体によってエッジがきつく、煩くなる。 だが純粋に記録を写すだけの撮影であれば、幅広い範囲をレンズ交換なしに写せる魅力は高い。 こういう模型展示のような撮影は、写せてなんぼ、しっかり記録するほうが重要となる。 周囲に人がいて、みんな鑑賞したい。 迷惑をかけないためにも、いちいちレンズ交換なんてしている余裕はない。 200mm以遠はF8と暗いレンズだが、フルサイズゆえ背景ボケは簡単に出せる。 そもそも私の外出して写す被写体には、こういう作品性なんて関係ないものがわりと多い。 レンズ交換する暇があれば、たとえば列に並んでるときなどだが、そういうときは、超広角14-30mmに変えて、広い範囲をゲットだぜ。下の写真、あまり広いように見えないが、実際は最寄りのパネルまで2メートルもない。周囲は行列で、後ろに下がれない。そういう物理的制限があるとき、超広角が活躍し、28-400mmのサポートをこなす。あるいは逆に、Z14-30mmがメインとなり、28-400mmがサポート役になることもあるだろう。 コスプレも望遠なら簡単。 広角側によるテーブルフォト。 望遠で背景表現。被写体と背景の距離によって、高倍率ズームの欠点はごまかせる。ここは経験則でだいたい直感が働く。 100mm前後を使い、まるでマクロレンズのような写り方。 暗いところはISO感度が上昇し、ノイズも多くなるが、AIノイズ処理でだいたい解決する。それも暗いズームを積極的に購入している理由。そもそも腕とか肩のスジとか筋肉を慢性的に痛めてるんで、症状再発を防ぐためにも、暗くて軽いズームが望まれる。 400mmできれいな花。 広角へ引けば、けっこう高い場所の花。高倍率ズームは体力の落ちてくる中年以降から加速度的に売れるようになる。画質を優先したくとも、体力や持病が追いつかない。 謎の滝 細部の描写。高倍率ズームと馬鹿にできない。Zレンズにハズレ無しとは、よく言う。 苔っぽいもの。 マクロ またもや広角、望遠の対比。 表現力を必要とされるであろう、花の撮影も難なくこなせる感じ。 背景の色乗りが落ち着いているレンズだ。 静かなものを写すのに、よいレンズかも。 モーターは小さく、すばやいものを写すのには向いてない。そういうのは30万円以上して、かつけっこう重い望遠レンズの役割だ。 あじさい撮影に、いつも一緒のZ14-30mmも参加。 超広角による変化を添える。 そして落ち着いた発色のメシ。 この記事の撮影は春から初夏にかけてで、季節柄か、花が多いな。 あと緑もきれいな時期だし。 超高倍率ズームの利点として、ついいままで広角側で花のアップを写してたのに―― 10秒後には空を横切る飛行機をかなり大きく撮影、ということも可能。 マクロ。なお解像度はたいしたことないので、フィギュアレビュー用途では使用できない。 柔らかい近接描写は、花とかでは有利に働く。 中望遠はもっとも解像度が高いようで、羽毛の細部までシャキーンだぜ。 適当スナップ 望遠による圧縮効果。 広角によるパース強調。 とくになにを写すでもない風景も―― あきらかに主題を置いた撮影も、テキパキとサクサクこなせる。楽だぜ。 Z24-120mmは売却せず、フィギュア撮影用としてマクロレンズと両輪。 というわけで、いろいろ便利で、そこそこ高画質な、標準+望遠のズームレンズだよ。おでかけ時の機材重量が、ざっくり400g近くの軽量化だ。


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