LAOWA初のAFレンズだぜ。
大陸系メーカー同ブランド10周年を記念した意欲的な企画。フルサイズ対応かつ単体でAF可能な大口径単焦点レンズとして、世界最広角となる。およそ130度をカバー。
今回は個人輸入を利用。バックオーダー待機により、支払いから届くまで数ヶ月かかった。その間に円安が進行し、国内通販や代理店を通すより数万円安く済んだぜ。たまたま前払いだった。
数十年前を思わせる古めかしいデザインばかりのLAOWAが、いきなり現代レンズ外装を採用してきた。
Zfとはあまり合わないかもしれないが、Zfで懐古な使用をまったくしてないし、いまさらどうでもいいや。
チャイナレンズは当たり外れが大きいがゆえ、ほぼ博打。いざ写りはどうか?
四隅まで解像してたぜ!
10mmの広さを活かす被写体はそれほど多くない。だいたいは下のように平凡な感じに写る。とりあえず狭いところで広く写したいときすこぶる便利なのが超広角レンズ。
逆光耐性はニコン純正と比べたらまだまだ。ゆえにZ14-30mmと置き換えるような選択はない。
色乗りは暖色系。
このレンズの特徴として、寄れる。
最大倍率0.25倍。
なんか、ものすごく歪む。
ピザが別のなにかに見える。これ、全体の8割以上にちゃんと具が乗ってるんだが――
ラーメンも、おおきな皿の中央にだけ具があるように見える。
Z14-30mmだと、広角側でも普通に写る。LAOWA10mmでのメシ撮りはかなり難易度が高い。
これで超広角2本と高倍率ズームによる、野外撮影用レンズシステムが整ったかもしれないぜ。総重量は以前とあまり変らないが、写る範囲が14-250mmから10-600mm(APS-Cクロップ使用時)へと、ぐんと広がった。ざっと60倍ズーム。
10~600mmの見え方、4区切り。
6段階、縦構図。モデルは洋風の城というか砦を模したなにか。
おなじく横構図。モデルはギリシア・エーゲ海っぽいホテル。
このレンズの独特な激しい歪みは、食べ物では台無しになるが、花とかだと面白い効果が生じるかもしれない。
超広角なのにボケ量が多い。
試行錯誤してたくさん写さないと、なかなか良いものは得られそうにないか。難しいぜ。
超広角のパース感を見せやすい被写体は、おもに人工物。
自然は、広角だと分かりづらい。
人工物でも、水平面を画像の中心近くに置いておくと、歪みが小さくみえる。
車がうにょーんと伸びている。
主題を中心に置くと、歪みが小さく済むので、周囲の情報を多く入れ込みやすい。表現写真としては下策かもしれないが、情報源としての記録としてはやりやすい。そして私の撮影スタイルはおおむね記録型。
適当
かなり上を向いて写してるはずだが、広すぎてあまりそう見えない。
世界最広角に近い広すぎるレンズは、使いこなすのが難しそうだが、表現の幅を確保しておくという意味合いが大きいか。潜在的にいろいろできるぞ、という選択肢があるのは、たぶん余裕になるかも?
逆に表現しなければいけないというプレッシャーになるかもしれないし、その辺りは良し悪しあれこれ。まずは確実に目当ての結果を得られるよう、実地の撮影を重ねて勘を鍛えないとね。