ニュートンと聞いたら買わんとね。
部品少なめ。
ほい完成。
1608年にオランダのレンズ職人が望遠鏡を発明し、翌年ガリレオが天体観測用に改良してから半世紀余り経った1668年、アイザック・ニュートンが世界ではじめてまともな天体望遠鏡を作った。
それは凹型レンズを使った反射式望遠鏡で、望遠鏡の性能を著しく向上させた。
ニュートン以前は凸型レンズを使う屈折式望遠鏡が用いられていたが、色収差(光の色ごとによる屈折率の違い)などに起因する像のにじみやぼやけを当時はまだ克服できず、精度に限度があった。
颯爽と登場した反射式は当時の光学的な問題の多くを解決した。
現在、屈折式と反射式は用途に応じて使い分けられている。
ニュートンのオリジナル望遠鏡は残っていない。この付録は当時のレプリカを元としている。スケッチとして残るニュートンオリジナル望遠鏡をかなり忠実に再現している。
まずは球儀台座式架台。単純な構造ながら球体自由関節なので、自在に動かせる。問題は重量か。付録のほうは中空のプラスチックだから良いが、当時のオリジナルは金属球なので半端でなく重かった。
照準で対象へ方向を定める。
照準は銃のものとほぼ同じ。
つづけて調整ネジを回してピントを合わせる。
覗き込む接眼レンズだぜ。
鏡筒の前から覗き込んだところ。奥にあるのは凹型の主鏡。
中に通してあるのは接眼レンズへ光を反射させる副鏡でほぼ45度傾いている。反射式望遠鏡におけるこの鏡配置そのものをニュートン式と呼び、基本構造は発明当時から現在まで受け継がれている。
接眼レンズから覗いたよつばが映っている。ニュートンの望遠鏡は発明された当時からほぼ完成されていた。ニュートンは架台の合金組成から凹型レンズの作り方に至るまで、すべてを自前で発明している。当時はそういうのが普通だった。
外で検証。天体望遠鏡として数値上のスペックは口径32mm、集光力肉眼の20倍、分解能3.7秒、極限等級9.4等星。
手始めに4mくらい離れた庭木を見てみる。
おおぅ! 真ん中の暗い点は影となる副鏡が原因かな。
屋上に出てみた。
よし、あの数百メートル離れたビルだ。
おおう! 反射式は上下逆さまになる。
雲が出ている。夜に月を見てみようと思うが、大丈夫かな。
夜。雲間から一瞬だけ月が出た隙を逃さずアタック。
撮れた! 例によって上下反転しており、隠れている部分は雲か副鏡の影。写真はぼやけているが、デジカメの性能が低いせい。接眼レンズから肉眼で見える月は巨大でくっきりとしており、細かいクレーターまで判別できた。
11/03 月画像追加
ちょっと月が大きくなってきたので再撮影に挑んだ。下のは望遠鏡なし。
カメラの性能の関係で綺麗には映らないけど、肉眼に見える像はくっきりしている。