学研 大人の科学マガジン11 ニュートンの反射望遠鏡 玩具 ホビーレビュー

玩具
発売:2006/03

ニュートンと聞いたら買わんとね。 部品少なめ。 ほい完成。 1608年にオランダのレンズ職人が望遠鏡を発明し、翌年ガリレオが天体観測用に改良してから半世紀余り経った1668年、アイザック・ニュートンが世界ではじめてまともな天体望遠鏡を作った。 それは凹型レンズを使った反射式望遠鏡で、望遠鏡の性能を著しく向上させた。 ニュートン以前は凸型レンズを使う屈折式望遠鏡が用いられていたが、色収差(光の色ごとによる屈折率の違い)などに起因する像のにじみやぼやけを当時はまだ克服できず、精度に限度があった。 颯爽と登場した反射式は当時の光学的な問題の多くを解決した。 現在、屈折式と反射式は用途に応じて使い分けられている。 ニュートンのオリジナル望遠鏡は残っていない。この付録は当時のレプリカを元としている。スケッチとして残るニュートンオリジナル望遠鏡をかなり忠実に再現している。 まずは球儀台座式架台。単純な構造ながら球体自由関節なので、自在に動かせる。問題は重量か。付録のほうは中空のプラスチックだから良いが、当時のオリジナルは金属球なので半端でなく重かった。 照準で対象へ方向を定める。 照準は銃のものとほぼ同じ。 つづけて調整ネジを回してピントを合わせる。 覗き込む接眼レンズだぜ。 鏡筒の前から覗き込んだところ。奥にあるのは凹型の主鏡。 中に通してあるのは接眼レンズへ光を反射させる副鏡でほぼ45度傾いている。反射式望遠鏡におけるこの鏡配置そのものをニュートン式と呼び、基本構造は発明当時から現在まで受け継がれている。 接眼レンズから覗いたよつばが映っている。ニュートンの望遠鏡は発明された当時からほぼ完成されていた。ニュートンは架台の合金組成から凹型レンズの作り方に至るまで、すべてを自前で発明している。当時はそういうのが普通だった。 外で検証。天体望遠鏡として数値上のスペックは口径32mm、集光力肉眼の20倍、分解能3.7秒、極限等級9.4等星。 手始めに4mくらい離れた庭木を見てみる。 おおぅ! 真ん中の暗い点は影となる副鏡が原因かな。 屋上に出てみた。 よし、あの数百メートル離れたビルだ。 おおう! 反射式は上下逆さまになる。 雲が出ている。夜に月を見てみようと思うが、大丈夫かな。 夜。雲間から一瞬だけ月が出た隙を逃さずアタック。 撮れた! 例によって上下反転しており、隠れている部分は雲か副鏡の影。写真はぼやけているが、デジカメの性能が低いせい。接眼レンズから肉眼で見える月は巨大でくっきりとしており、細かいクレーターまで判別できた。 11/03 月画像追加
ちょっと月が大きくなってきたので再撮影に挑んだ。下のは望遠鏡なし。 カメラの性能の関係で綺麗には映らないけど、肉眼に見える像はくっきりしている。

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