SIGMA Photo Pro 5 機材 ホビーレビュー

機材
無料:2011/09 分類:画像処理ソフト

SIGMA DP2xの付属ソフト。最新版はシグマのウェブサイトでダウンロードできる。シグマのデジカメ全機種に対応する共通現像ソフトだ。 機能はいろいろあるが、基本的なところはSILKYPIX紹介のときに語ってるので割愛する。個人的にPhoto Proでもっとも大事なことは、ホワイトバランス調整だ。とにかく色が不自然なのだ。メイン機D7000も屋外はともかく屋内は完璧に正確とはいいがたいが、別に修正しなくても使える無難な色合いになってくれる。ところがDP2xと来たら……。 下のマリオブラザーズな倉庫は昼の12:30ごろに撮影したものだ。にもかかわらず、丸で囲った白い部分が、まるで夕刻のように赤みがかってしまっている。そこでホワイトバランスを正しい色へ修正すると、全体が締まり、全体が鮮やかに見えてきた気がする。 DP2xの写真には顕著なマゼンダ被りの傾向がある。それも多くの条件のいろんな写真で。ネットで調べると壊れているのではなく、信じられないことに仕様のようだ。シグマ開発陣よ、おまえさんの目は節穴か。いや分かっていても直せないんだろうな。シグマの画像エンジンがD7000のようにほぼ無補正でも使えるレベルの色を再現してくれるには、まだ3~4年はかかると見た。いまのところはみんな補正して、黄昏色の世界から救い出してやらねば。 DP2xのホワイトバランスはデフォルトから狂ってるので、思い切ってホワイトバランスセットの定番、18%反射板を常に持ち歩くことにした。撮影シーンごとに反射板を写して、現像時に丸で囲った範囲からあるべきホワイトバランスをゲットし、おなじ場所で撮影した写真すべてへ自動で反映させる方法だ。これを使えば、試行錯誤も最低限で済む。 ここまでの修正3枚は、その方法で正しいと思われる色へと自動で補正したものだ。車や倉庫の白い部分が、ちゃんと白として発色している。普通ならこんな欠陥カメラは即座に手放すか返品するのだが、フォベオン3層ダイレクトイメージセンサーの解像感を間近にした今では逆に、力ずくでねじ伏せてやろうと思うようになった。 Asahiwa.jp の写真は切り取りによるトリミング運用が普通だ。それを逆手に取って、反射板を直接構図の中に埋め込むこともできる。反射板のエリアより正しい色バランスを一発で取得できるから、楽といえば楽だ。工程自体は面倒だけどね。 こちらはオート現像プラス、ホワイトバランス取得だ。これなら一石二鳥だな。 最後に、思わぬ効果を。フラッシュを焚くとホワイトバランスはどうしても書き割りのような均一なものとなりがちだが、反射板より色を得ると、なんと廊下の照明本来の橙色を拾えた。この手はおそらくNikon D7000でも使えるだろう。ストロボで光量を補いつつ、非発光の写真に近いホワイトバランスにしてしまい、おなじ場面での写真間の違和感をなくすことが出来る。


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